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イラン外相がトルコを訪問しエルドアン大統領らと会談:シリアの領土の一体性を強調することで、クルド民族主義勢力を牽制(2016年8月13日)

イランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣はトルコを訪問し、首都アンカラでトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領、メヴリュト・チャヴシュオール外務大臣と相次いで会談し、二国間関係、トルコでの軍事クーデタ未遂事件、エルドアン大統領のロシア訪問の成果などについて意見を交わした。

会談に先立ち、ザリーフ外務大臣はロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣と電話会談を行い、ヴラジミール・プーチン大統領とエルドアン大統領の会談の成果について意見を交わしていた。

チャヴシュオール外務大臣は「トルコを支援してくれたイラン政府と国民に感謝したい」と述べ、軍事クーデタ未遂事件に際して、ロシアとともにエルドアン政権への支持を表明したイランに謝意を示した。

チャヴシュオール外務大臣また、「イランの治安と安定はトルコの治安と安定である」と述べ、両国の治安部門での連携の重要性を強調した。

さらに「シリアの領土の統一性などで、我々が合意に達している問題がある一方、見解を異にしている問題もある。しかし我々は対話のチャンネルを閉ざすことはない。なぜなら、トルコがシリアの問題の持続的解決のために建設的な役割を果たすことが重要だと当初から考えてきたからだ」と述べた。

そのうえで、トルコ、イラン、そしてシリアにおけるクルド民族主義組織が、「アンカラとテヘランにとっての脅威の源泉であり…、ダーイシュ(イスラーム国)やヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)といった地域の過激派との戦いに向けたテヘランとの協力関係を創出する必要がある」と強調した。

これに対して、ザリーフ外務大臣も「一部の問題をめぐって意見や見解の相違はあるが、ダーイシュ、ヌスラ戦線などのテロリストに対処する必要があるとの点で共通の見解を持っている。イランとトルコには、テロとの戦いにおいて共通の目標がある」と述べた。

そのうえで「両国は、シリアの領土の統一性を望んでいる…。シリア国民が自らの未来を決せねばならない」と強調した。

さらに「イランは常に、トルコとロシアの良好な関係を望んでいる…。すべての域内諸国がシリアにおいて和平を実現し、過激派と戦うために協力しなければならない」と付言した。

AFP, August 13, 2016、AP, August 13, 2016、ARA News, August 13, 2016、Champress, August 13, 2016、al-Hayat, August 14, 2016、Iraqi News, August 13, 2016、Kull-na Shuraka’, August 13, 2016、al-Mada Press, August 13, 2016、Naharnet, August 13, 2016、NNA, August 13, 2016、Reuters, August 13, 2016、SANA, August 13, 2016、UPI, August 13, 2016などをもとに作成。

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