スイスのジュネーブでジュネーブ2会議第2ラウンドの直接交渉(最終日)が開かれたが、次回(第3ラウンド)の日程についても合意できないまま、事実上決裂した。
交渉後、アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表は記者団に「第2ラウンドにおける最後のセッションは、これまでのすべての会合と同じく厳しいものだったが、次回ラウンドが開催された際に、その議題を決定することで合意した」と述べた。
ブラーヒーミー共同特別代表はまた「シリア政府はテロとの戦いの問題をまず審議したいと考え、この問題の解決策が案出されるまで別の問題に議論を移すことを拒否している…。これに対して、反体制勢力はもっとも重要なのが移行期統治機関だと考えている…。我々は初日に暴力やテロとの戦いについて審議し、次に移行期統治機関について話し合うことを提案した…。しかし政府は拒否し、反体制勢力の側に、政府が移行期統治機関について議論したくないとの疑念が高まった」と述べた。
そのうえで、ブラーヒーミー共同特別代表は、2回にわたるラウンドで何らの成果も実現できなかったことをシリア国民に謝罪した。
シリア革命反体制勢力国民連立のルワイユ・サーフィー報道官は「政治的移行プロセスについて話さないのなら、時間の無駄だ」としたうえで、「政府は真剣ではない…。我々はジュネーブ合意を議論するためでなく、それを実施するために来たのだ…。我々は政府が時間稼ぎではなく、政治的解決を望んでいることを確認せねばならない…。残念ながら、特筆すべき前向きな成果はなかった」と述べた。
これに対して、政府代表団を率いたバッシャール・ジャアファリー国連代表大使は記者会見で「テロ支援者への我々のメッセージは、シリア国民はテロを拒否しているというものだ。国民の流血を止めばならない。しかし、これは、先方がこの問題を二義的なものにしようとしたために実現しなかった。そればかりか、第1ラウンドではシリアにテロはないとさえ言っていた…。物事を理解するもっとも単純な基礎とは、本をはじめから読むということで、後ろから読むことではない」と述べた。
またジャアファリー大使は、シリア政府代表団が交渉継続を拒否したとするブラーヒーミー共同特別代表の発言に関して「不正確だ…。テロとの戦いが二義的な項目で、移行期統治機関の設置が本質的であるような印象を先方が与えたのだ…。しかし政府代表団は、すべての盲目を包括的に見据えている…。政府代表団は午前中の会合冒頭で、ブラーヒーミー氏が提示した議題に同意した…。我々が拒否すると考えていた先方がこれに憤っただけだと思う…。我々が最初の議題から一つずつ検討、審議することを力説すると、先方はテロとの戦いの項目にうわべだけで対処し、合意に達しないようにしたうえで、移行期統治機関に関する議題に移ろうとした」と反論した。
さらに、ジャアファリー大使は「オバマ米大統領と(ヨルダンの)アブドゥッラー国王の会談(穏健な反体制勢力支援の強調)、そしてダルアーの戦線の戦闘激化が、ジュネーブでの成功とテロとの戦いを完全に妨げている」と非難した。
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英国のウィリアム・ヘイグ外務大臣は声明を出し、「次回交渉について合意できなかったことは、シリアでの和平に向けた努力の重大な失敗で、その直接の責任はアサド政権にある」と非難した。
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フランスのローラン・ファビウス外務大臣は、ジュネーブ2会議の事実上の決裂に関して「あらゆる進展を妨害したシリア政府の姿勢を非難する」との声明を出した。
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ジュネーブ2会議の事実上の決裂を受け、ロイター通信(2月15日付)は、2013年11月25日付でシリアの司法当局がテロ撲滅法に基づき、反体制活動家1,500人の資産を凍結していたとのクッルナー・シュラカーのリーク(2月13日付、http://all4syria.info/Archive/131018)を伝えた。
AFP, February 15, 2014、AP, February 15, 2014、Champress, February 15, 2014、al-Hayat, February 16, 2014、Iraqinews.com, February 15, 2014、Kull-na Shuraka’, February 16, 2014、Naharnet, February 15, 2014、NNA, February 15, 2014、Reuters, February 15, 2014、Rihab News, February 16, 2014、SANA, February 15, 2014、UPI, February 15, 2014などをもとに作成。
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