シリア政府と西クルディスタン移行期民政局の停戦合意にもかかわらず、ハサカ市で戦闘が再開、YPGは市内のシリア政府支配地域で進軍を続ける一方、シリア軍は同市上空を威嚇飛行(2016年8月21日)

ハサカ県では、AFP(8月21日付)などによると、ハサカ市内での国防隊、シリア軍と西クルディスタン移行期民政局アサーイシュと人民防衛隊の戦闘は午後に一端収束したが、午後10時頃から21日午前7時頃まで、市南部の東ヌシューワ地区、グワイラーン地区、ズフール地区などで再開、アサーイシュ側が同地で進軍を続け、国防隊は東ヌシューワ地区北部に撤退した。

シリア人権監視団によると、戦闘再開を受け、シリア軍戦闘機がハサカ市上空で威嚇飛行・旋回を続けたという。

また、ARA News(8月21日付)によると、人民防衛隊は午後9時頃、モスクのミナレットに設置された拡声器を通じてシリア軍兵士や国防隊に対して、最寄りのアサーイシュ本部に投降するよう呼びかけるとともに、同じ内容のビラを市内各所で配布した。

ARA News, August 21, 2016

戦闘再開を受け、シリア軍筋は、AFP(8月21日付)に対して、ロシアが仲介して行われていた間接停戦協議が失敗に終わったと述べた。

なお、シリア人権監視団によると、17日に激化した戦闘での死者数は43人を記録、うち27人が民間人(子供11人を含む)で、また数千人の住民が避難を余儀なくされているという。

AFP, August 21, 2016、AP, August 21, 2016、ARA News, August 21, 2016、Champress, August 21, 2016、al-Hayat, August 22, 2016、Iraqi News, August 21, 2016、Kull-na Shuraka’, August 21, 2016、al-Mada Press, August 21, 2016、Naharnet, August 21, 2016、NNA, August 21, 2016、Reuters, August 21, 2016、SANA, August 21, 2016、UPI, August 21, 2016などをもとに作成。

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