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ダマスカス県では、SANA(7月24日付)によると、軍・治安部隊がナフル・イーシャ地区で反体制武装集団の「残党狩り」を継続した。
人権団体を名のる駐英の反体制組織、シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表は、AFP(7月23日付)に対して、ダマスカス県マッザ区、バルザ区で23人(22日に)が「戦場処刑」されたと主張した。
同代表は、処刑された23人はほとんどが30歳以下だと断定したにもかかわらず、「戦闘員か民間人かは不明」と曖昧に答えた。
一方、ウマル・カーブーニーを名のる反体制活動家はAFP(7月23日付)に、「軍はダマスカスの大部分を制圧した。目に見えるかたちではないが軍は市内に依然として駐留している」と述べた。
『クッルナー・シュラカー』(7月24日付)は、7月21日のナビール・ズガイブ少将(ミサイル開発技師)とその家族(妻と息子2人)の暗殺に関して、反体制武装集団ではなく、空軍情報部の犯行だと報じた。
同報道によると、ズガイブ少将はダマスカス県内のバーブ・トゥーマー地区からバルザ区の自宅に帰る途中、空軍情報部が検問所で静止しなかったため発砲を受けた、という。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市ハミーディーヤ地区で軍・治安部隊と反体制武装集団が交戦した。
またサラーフッディーン地区、サーフール地区、シャッアール地区などで銃声が聞こえたという。
一方、SANA(7月24日付)によると、スッカリー地区、サラーフッディーン地区で軍・治安部隊が反体制武装集団と交戦し、甚大な被害を与えた。
その後、自由シリア軍アレッポ県司令官のアブドゥルジャッバール・アカイディー大佐は晩にアレッポ市内の複数地区を「解放」したと発表した。
「解放」が宣言されたとしたのは、サラーフッディーン地区、シャッアール地区、マサーキン・ハナーヌー地区、バーブ街道地区、シャイフ・ナッジャール地区。
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ダマスカス郊外県では、SANA(7月24日付)によると、軍・治安部隊がサイイダ・ザイナブ町、フジャイラ村、ディヤービーヤ市で反体制武装集団の「残党狩り」を継続した。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、マアッラト・ニウマーン市、サルマダー市で激しい砲撃が行われた。
一方、SANA(7月24日付)によると、軍・治安部隊がルージュ平野で反体制武装集団の「残党狩り」を継続した。
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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス県ハーリディーヤ地区、カラービース地区、ジャウラト・シヤーフ地区などで砲撃が続いた、という。
一方、SANA(7月24日付)によると、軍・治安部隊がレバノンから潜入を試みる反体制武装集団を撃退、またクサイル市郊外の拠点を破壊、多数の戦闘員を殺害した。
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ダルアー県では、SANA(7月24日付)によると、対ヨルダン国境のナスィーブ国境通行所西部からシリア領内への潜入を試みた反体制武装集団の戦闘員と国境警備隊が交戦し、戦闘員多数を殺害、また多数を拘束した。
またヒルバト・ガザーラ町で軍・治安部隊と反体制武装集団が交戦し、戦闘員に甚大な被害を与えた。
一方、シリア人権監視団によると、ダルアー市などで軍・治安部隊と反体制武装集団が交戦したという。
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ハサカ県では、SANA(7月24日付)によると、南東部のマルカダー地方のシュワイハーン村で治安維持部隊が反体制武装集団のアジトに突入し、大量の武器弾薬を押収した。
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ラタキア県では、SANA(7月24日付)によると、対トルコ国境のルバイア地方で軍・治安維持部隊と反体制武装集団が交戦した。戦闘により軍・治安部隊の曹長1人を含む2人が死亡したが、反体制武装集団側も甚大な被害を受け、トルコ領内に逃走した。
シリア外務在外居住者省のジハード・マクディスィー報道官は記者会見を開き、反体制運動弾圧を目的とした化学兵器の使用の危険をにわかに強調し始めた西側諸国政府・メディアの動きを非難した。
マクディスィー報道官は、「記者会見の目的は…大量破壊兵器の国内での使用と…第3者への拡散…をめぐる虚言を口実として、国際世論に軍事介入を受け入れさせようとするメディアの計画的キャンペーンに対抗すること」としたうえで、以下のように述べた。
「我々はこうした主張が根も葉もない偽りだと強調する…。イラクの大量破壊兵器疑惑のねつ造と同じ動きである…。これらの武器がもし存在するのなら、軍によって安全に保管され、直接管理されているのは当然のことだ。外国の敵の攻撃に曝されない場合、それらが用いられることはない」。
この発言を見る限り、マクディスィー報道官はシリアの化学兵器保有を「仮定」(ないしは「虚言」)として言及しているに過ぎず、シリアが化学兵器の保有を認めたとの報道は正確ではない。
一方、マクディスィー報道官は、アラブ連盟シリア問題閣僚委員会の決議を「あからさまな主権内政干渉」と非難、「退任は…シリア国民自身が決めるものである。シリア国民が自らの政府や首脳をどうするかを決める」と述べた。
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シリア情報省は声明を出し、「西側の諜報機関が一部アラブ諸国との協力のもと、シリアの衛星チャンネルを電波ジャックし…、政権内での離反、クーデタ発生などに関するウソの情報を流そうとしている」と非難した。
18日に放映されたアサド大統領の肉声とされるニセの「退任宣言」(http://www.youtube.com/watch?v=Wx6tD-3XqYs)も、こうした動きのなかで放映された、という。
また、ダマスカス県に対する反体制武装集団の軍事行動が激化した先週以来、SANAなどのHPがサイバー攻撃に曝されている。
これに対して、反体制勢力のHPもサイバー攻撃を受けており、all4syriaなどが視聴できなくなっていた。
なおSANAは先週、カタールのドーハ近郊のズーバーラで警備会社がダマスカス、アレッポ、ラタキアの市街地のセットを建設し、世論操作の新たな試みを準備している、と報じていた。
シリア国民評議会のジョルジュ・サブラー報道官は声明を出し、ダマスカス県とアレッポ市での反体制武装集団の攻勢を「体制を避けられない周縁へと向かわせる決定的なステップ」とみなした。
ミシェル・スライマーン大統領は、ベカーア県バアルベック郡カーア地方などでのシリア軍の侵犯に関して、アリー・アブドゥルカリーム駐レバノン・シリア大使に文書で抗議するようアドナーン・マンスール外務大臣に指示した。
AFP(7月23日付)は、ヨルダンの対シリア国境に位置するラムサー市バシャービシャでシリア人避難民とヨルダン人住民が衝突、警察が催涙弾などを使用して両者を引き離し、強制排除したと報じた。
地元ヨルダン人青年らが避難民のシリア人女性を撮影しようとしたのが衝突の発端だという。
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ヨルダン治安筋が『ハヤート』(7月24日付)に明らかにしたところによると、対シリア国境のラムサー市にシリア軍の迫撃砲3発が着弾した。
うち1発は報道関係者らが使用する広場に着弾した。
AFP(7月23日付)は、ダマスカス県ヤルムーク区などシリア国内で暮らすパレスチナ人多数が、反体制武装集団に参加している、と報じた。
同報道によると、パレスチナ人、とりわけ若者は、既存のパレスチナ諸派を支持しておらず、シリアの「革命」に同情的で、「中立的であるべきでない」と考えている、という。
これに関して、自由シリア軍国内合同司令部のカースィム・サアドッディーン大佐は、「パレスチナ人が我々の側について戦闘しており、よく訓練されている」と述べた。
EU外相会議がブリュッセルで開かれ、アサド政権高官・支持者26人を新たに制裁リストに追加するとともに、3企業をEU域内での取引を禁止するリストに追加することを決定した。
またEU加盟国は武器やその他禁止されている機器のシリア国内への持ち込みが疑われる航空機や船舶について、調査することが義務づけられた。
このほか、シリア・アラブ航空の航空機のEU領内での離着陸も禁止された。
制裁対象となるのは、シャフィーク・マッサ、ブルハーン・カッドゥール、サラーフ・ハマド、ムハンマド・ハルーフ、リヤード・アフマド、アブドゥッサラーム・ファジュル・マフムード、ジャウダト・アフマド、クサイ・マイフーブ、スハイル・アブドゥッラー、ハドル・ハドル地区、イブラーヒーム・マアッラー、フィラース・ハムド、フサーム・ルーカー、ターハー・ターハー、ナスル・アリー、バースィル・ビラール、アフマド・カッファーン、バッサーム・ミスリー、アフマド・ジャールージー、ミシェル・サリーム・カースーハ、アフマド・サーリム、ガッサーン・イスマーイール、アーミル・アシーユ、ムハンマド・アリー・ナスル、イサーム・ハッラーク、イッズッディーン・イスマーイール(元空軍情報部長、大統領顧問)、サミール・ジュムア(ムハンマド・ナースィーフ副大統領補)、ドゥライキーシュ・テクノロジー社(ラーミー・マフルーフ)など。
この制裁に関して、キャサリン・アシュトンEU外務・安全保障政策担当上級代表は会合前に「制裁は、船舶がどのような貨物を運搬しているか調査が可能となるという点で重要だ。それによって、武器がシリア国内に持ち込まれないことを望んでいる」と述べていた。
またシリア人避難民の流入にともなう負担軽減のため、レバノンへの支援の意思を表明した。
カタールのドーハでアラブ連盟シリア問題閣僚委員会(ハマド・ブン・ジャースィム首相兼外務大臣議長)が開催された。
委員会は、アサド大統領に退任を呼びかけるとともに、連盟が大統領とその家族の安全な出国を支援するとした声明を採択した。
また同決議では、シリア国内外の反体制勢力、自由シリア軍の合意のもと、これらのすべての勢力が参加した暫定政府を早急に発足するよう呼びかけた。
一方、国連に対しては、コフィ・アナン特使の任務を、アサド大統領退任と平和的政権交代に重点を置くかたちで変更するよう求めた。
さらに、カタールのジャースィム首相兼外務大臣とナビール・アラビー連盟事務局長にロシア、中国を訪問し、この決議の内容を検討すること、そして連盟加盟国大使に対して、国連総会で民間人を保護するための「安全地帯設置」を求める緊急会合の開催を呼びかけることを定めた。
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シリア問題閣僚委員会の決議に対して、イラク政府は、「主権への干渉」にあたるとして拒否すると発表した。
イラクのルアイド・アッバーウィー外務次官はAFP(7月23日付)に対して、「この呼びかけ(決議)は現時点では不適切だ。なぜなら他国の主権への干渉とみなし得るからだ」と述べた。
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アルジェリア通信は、アルジェリア政府がアサド大統領退任問題は「シリア国民の主権が決定すべきで、(アラブ連盟シリア問題)閣僚委員会の権限に収まるものではない」と消極的な姿勢を示した、と報じた。
バラク・オバマ米大統領はネバダ州リノで演説し、アサド政権が化学兵器を使用すれば、国際社会と米国は責任を追及すると述べた。
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ロシアのウラジーミル・プーチン大統領はイタリアのマリオ・モンティ首相との会談後、アサド政権が打倒されれば、内戦は続くだろうと述べた。
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『クッルナー・シュラカー』(7月23日付)は、総合情報部で働く消息筋の話として、ロバート・ムードUNSMIS団長が団長就任の1週間前にシリアを訪問し、アリー・マムルーク総合情報部長と3度会談、そのうち1度は食事を共にしていた、と報じた。真偽は定かでない。
AFP, July 23, 2012、Akhbar al-Sharq, July 23, 2012, July 24, 2012、al-Hayat, July 24, 2012、Kull-na Shurakaʼ, July 23, 2012, July 26, 2012、Naharnet.com,
July 23, 2012、Reuters, July 23, 2012、SANA, July 23, 2012などをもとに作成。
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