レバノンの国民議会(ナビーフ・ビッリー議長)は、大統領選出のための臨時会(46度目)を開催し、自由国民潮流代表のミシェル・アウン議員(元国軍司令官、81歳)を第13代大統領に選出した。
レバノンでは、ミシェル・スライマーン大統領の任期が終了した2014年5月以降、大統領不在の状態が29ヶ月にわたり続いていたが、これにより「憲政上の真空」が解消、レバノン内政の争点は組閣、そして国民議会選挙へと移った。
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投票は4回実施された。
1度目の投票では、ビッリー議長を除く127人の議員(定数128人)のうち、賛成が84人、反対が36人、無効票6となり、憲法が定める第1回投票の定足数85人(3分の2プラス1)に及ばず、否決された。
2、3度目の投票では、定数以上の投票用紙数が投票されたため、無効となった。
最終的に4度目の投票で、83人が賛成、反対が36人、無効票7となり、憲法が定める第2回投票の定足数である過半数を満たし、可決された。
無効票は、レバノン・カターイブ党の議員5人が投じ、用紙には「レバノンに奉仕する杉の木革命」と記されていたという。
賛成票は、ムスタクバル潮流、ヒズブッラー、アマル運動らが投じた。
またそのほか、無効票には、レバノン軍団のストリーダー・ジャアジャア議員の氏名、「ドゥ・ゾルバ・グリーク」、「合法的議会か違法な議会か?」と書かれていたという。
臨時会には、各国大使らが膨張、そのなかにはシリアのアリー・アブドゥルカリーム大使もいた。
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投票後、アウン新大統領は国民議会で就任宣誓と就任演説を行った。
演説のなかで、アウン大統領は「タイフ合意の完全履行」を誓約する一方、「国民的なコンセンサスに基づき必要に応じてこの合意を改善する」と強調した。
また、シリア紛争に関しては「いかなる火花がレバノンに及ぶことも阻止する」と述べ、「割れアレは、アラブ連盟憲章第8章を尊重する必要があり、レバノンの国益と国際法尊重の精神に基づき、独立外交政策を敷く」と宣言した。
イスラエルとの関係については、占領下にある「レバノンの領土解放に向けた抵抗や取り組みを惜しまない」と述べた。
「テロとの戦い」については、「先制抑止」の戦略をとるとし、またシリア難民問題については「早急な帰国を通じて難民危機に対処しなければならない」と述べた。
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アサド大統領は、レバノンの国民議会での投票で大統領に選出されたミシェル・アウン議員(自由国民潮流代表、元国軍司令官)と電話会談を行い、祝意を伝えた。
AFP, October 31, 2016、AP, October 31, 2016、ARA News, October 31, 2016、Champress, October 31, 2016、al-Hayat, November 1, 2016、Iraqi News, October 31, 2016、Kull-na Shuraka’, October 31, 2016、al-Mada Press, October 31, 2016、Naharnet, October 31, 2016、NNA, October 31, 2016、Reuters, October 31, 2016、SANA, October 31, 2016、UPI, October 31, 2016などをもとに作成。
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