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トルコのエルドアン大統領は、ロシアの求めに応じ、「アサドの専制を断ち切ること」とした前言を撤回、「ユーフラテスの盾」作戦は「テロ組織のみを標的とする」と訂正(2016年12月1日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、アレッポ県北部でトルコ軍とハワール・キリス作戦司令室が遂行する「ユーフラテスの盾」作戦に関して、テロ組織のみを標的としていると述べ、「アサドの専制を断ち切ること」との前言を撤回した。

エルドアン大統領は「ユーフラテスの盾」作戦は、特定の国家、個人を標的とはしていない。テロ組織だけを標的としている。この点に関して誰も疑義を呈することなど許されないし…、この問題を曲解し歪めることも許されない」と述べた。

ARA News, December 1, 2016

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ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領が29日にイスタンブールで、「ユーフラテスの盾」作戦に参加し、シリア領内に侵攻中のトルコ軍の目標に関して「アサドの専制支配に歯止めをかけること…それ以外にはない」と述べたことに関して、ヴラジミール・プーチン大統領がエルドアン大統領から釈明を受けたと発表した。

ペスコフ報道官は30日、「きわめて危険な発言で、これまでの発言と矛盾している…。我々は、同盟国であるトルコから早急に、この問題についてのさらなる説明を期待する」と述べていた。


AFP, December 1, 2016、AP, December 1, 2016、ARA News, December 1, 2016、Champress, December 1, 2016、al-Hayat, December 2, 2016、Iraqi News, December 1, 2016、Kull-na Shuraka’, December 1, 2016、al-Mada Press, December 1, 2016、Naharnet, December 1, 2016、NNA, December 1, 2016、Reuters, December 1, 2016、SANA, December 1, 2016、UPI, December 1, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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