ヒムス県では、クッルナー・シュラカー(12月10日付)によると、UNESCO世界文化遺産パルミラ遺跡を擁するタドムル市郊外一帯で攻勢を続けるダーイシュ(イスラーム国)がタドムル市周辺の山岳地帯(北部のタール山、南西部のハイヤーン山、ハーン山など)にあるシリア軍の拠点を攻撃、同地一帯、さらにはシャーイル油田、マフル油田、ジャズル油田一帯を制圧した。
シリア人権監視団によると、ダーイシュはまた、タドムル市内に突入し、複数の街区を制圧した。
これに対して、シリア軍は「樽爆弾」などで同地一帯を激しく空爆、またシリア軍および親政権武装勢力が激しく抵抗、ダーイシュは市外への撤退を余儀なくされた。
またクッルナー・シュラカー(12月11日付)によると、ロシア軍もタドムル市一帯のダーイシュ拠点、車輌などに対して数十回の空爆を実施した。
これに関して、SANA(12月10日付)は、シリア軍がタドムル市東部郊外のサイロ地区に侵攻したダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、これを撃退したと伝えた。
だが、クッルナー・シュラカー(12月10日付)などによると、ダーイシュはその後、タイフール航空基地近郊の放棄された大隊基地に対して攻勢を強め、同地を制圧した。
一方、ダーイシュの戦果を喧伝するアアマーク通信によると、ダーイシュはタドムル市郊外のジャズル油田一帯でシリア軍戦闘機を撃墜した。
なお、ダーイシュは8日からタドムル市郊外一帯で攻勢を強め、これまでにシリア軍兵士50人あまりを殺害したという。
AFP, December 10, 2016、AP, December 10, 2016、ARA News, December 10, 2016、Champress, December 10, 2016、al-Hayat, December 11, 2016、Iraqi News, December 10, 2016、Kull-na Shuraka’, December 10, 2016、December 11, 2016、al-Mada Press, December 10, 2016、Naharnet, December 10, 2016、NNA, December 10, 2016、Reuters, December 10, 2016、SANA, December 10, 2016、UPI, December 10, 2016などをもとに作成。
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