西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍は声明を出し、ダーイシュ(イスラーム国)の首都とされるラッカ市解放を目的とする「ユーフラテスの怒り」作戦の第2段階を開始した、と発表した。
シリア民主軍報道官のジーハーン・シャイフ・アフマド女史はラッカ県ラッカ市北部のアーリヤ村で声明を読み上げ、「ラッカ県西部郊外の完全解放とラッカ市孤立を目的とする戦闘の第2段階を開始する決定がなされた」と述べ、「有志連合との連携は、効率的に継続され、第2段階においてこの関係はさらに強化され、より影響力の強いものになるだろう」と強調した。
また、「ユーフラテスの怒り」作戦第1段階に関して、アフマド女史は、「大成功のうちに終わり…、700平方キロ、数十カ村、多数の町、戦略的街道を解放」したと付言した。
なお、アフマド女史が読み上げた声明によると、「ユーフラテスの怒り」作戦の第2段階においては、ダイル・ザウル軍事評議会、ラッカ革命家旅団、そしてアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー氏(シリア革命反体制勢力国民連立元代表、シリア明日潮流代表)が率いる「シリア精鋭部隊」などの複数の部隊がシリア民主軍に新たに参加するという。
さらに、これらの武装集団に加えて、ラッカ市および同市一帯地域出身のアラブ人戦闘員約1,500人が米主導の有志連合の教練を受け、合流するという。
タラール・サッルー報道官もアフマド女史に続いて発言、「部軍は第1段階において前線に参加した…。第2段階においてはより効率的に我々の部隊に参加することになる」と述べた。
一方、シリア民主軍総司令部のナースィル・ハーッジ・マンスール顧問もAFP(12月10日付)大して、「米軍部隊は、この段階において、効率的に前線に参加することになる」と述べた。
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米主導の有志連合のジョン・ドリアン報道官は声明(https://www.youtube.com/watch?v=XgwMOLnqGy8&feature=youtu.be)を出し、「ユーフラテスの怒り」作戦に、アフマド・ウワイヤーン・ジャルバー氏が率いる「シリア・エリート部隊」が参加したと発表した。
ドリアン報道官によると、「シリア精鋭部隊」に加えて、ダーイシュ(イスラーム国)が首都と位置づけるラッカ市の解放に向けて、米軍が作戦への投入をめざして教練している1,500人以上の戦闘員(その90%はアラブ人)も参加するという。
AFP, December 10, 2016、AP, December 10, 2016、ARA News, December 10, 2016、Champress, December 10, 2016、al-Hayat, December 11, 2016、Iraqi News, December 10, 2016、Kull-na Shuraka’, December 10, 2016、al-Mada Press, December 10, 2016、Naharnet, December 10, 2016、NNA, December 10, 2016、Reuters, December 10, 2016、SANA, December 10, 2016、UPI, December 10, 2016などをもとに作成。
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