アレッポ県では、『ハヤート』(12月18日付)などが、反体制武装集団(アレッポ・ファトフ軍作戦司令室、アレッポ軍、ファトフ軍)が、ロシア、イランとの間で戦闘員およびその家族の退去をめぐる交渉を再開し、新たな合意に達したと報じた。
反体制武装集団側の交渉訳を務めるシャーム自由人イスラーム運動のファールーク・アブー・バクルを名乗る幹部によると、「アレッポをめぐって革命家、ロシア、イランは合意に達し、今日(17日)に退去作業を再開するために行動する」と述べた。
合意内容に関して、この幹部は「アレッポの住民と戦闘員全員」がアレッポ市東部の反体制武装集団支配地域から退去する一方、イドリブ県のフーア市、カファルヤー町、ダマスカス郊外県のマダーヤー町、ザバダーニー市からも退去が行われると付言した。
しかし、イドリブ県、ダマスカス郊外県からの退去者の数については明言しなかった。
これに関して、シリア軍消息筋はAFP(12月17日付)に対して、イドリブ県フーア市、カファルヤー町からの戦闘員・住民の避難に関して、「前向きな動き」があるとしつつも、「問題はまだ決着していない」と述べた。
イドリブ県のフーア市、カファルヤー町は、イドリブ県のほぼ全域が、アル=カーイダ系組織のシャーム・ファトフ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などからなるファトフ軍に掌握されているなかで、シリア政府の支配下にとどまっており、ファトフ軍の包囲を受けている。
また、ダマスカス郊外県のザバダーニー市、マダーヤー町は、シャーム自由人イスラーム運動をはじめとする反体制武装集団が籠城を続けるなか、シリア軍やヒズブッラーの包囲を受けている。
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ロシア国防省は声明を出し、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターによるアレッポ市東部からの反体制武装集団戦闘員とその家族の退去が、アレッポ県以外の地域でのアサド政権による戦闘停止発表を促す新たな機会を与えるとともに、「穏健な反体制派」の過激派からの離反をもたらそうとしていると発表した。
AFP, December 17, 2016、AP, December 17, 2016、ARA News, December 17, 2016、Champress, December 17, 2016、al-Hayat, December 18, 2016、Iraqi News, December 17, 2016、Kull-na Shuraka’, December 17, 2016、al-Mada Press, December 17, 2016、Naharnet, December 17, 2016、NNA, December 17, 2016、Reuters, December 17, 2016、SANA, December 17, 2016、UPI, December 17, 2016などをもとに作成。
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