ダマスカス郊外県バラダー渓谷一帯、イドリブ県、アレッポ県で停戦を拒否する反体制武装集団とシリア軍の戦闘続く(2017年1月4日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団、ドゥラル・シャーミーヤ(1月4日付)によると、バラダー渓谷のバスィーマ町、アイン・フィージャ町、アイン・ハドラー村などの無人地帯で、シリア軍ヘリコプターが反体制武装集団の拠点などに対して空爆を続ける一方、シリア軍地上部隊、ヒズブッラーなどの親政権武装勢力が、シャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団と交戦した。

この戦闘で、シリア軍側は、バスィーマ町近郊などの反体制武装集団の拠点複数カ所(カフタールー集合住宅など)を制圧した。

一方、東グータ地方のマルジュ・スルターン村に近いハズラマー村一帯、アイン・タルマー村一帯で、シリア軍、親政権武装勢力がラフマーン軍団などからなる反体制武装集団と交戦した。

このほか、シリア人権監視団によると、イスラーム軍の拠点都市ドゥーマー市で、シリア軍による停戦違反に抗議するデモが行われた。

デモでは、シリア軍の攻撃が続くバラダー渓谷一帯の住民との連帯が叫ばれた。

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イドリブ県では、ARA News(1月4日付)によると、シャーム・ファトフ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などからなるファトフ軍が、シリア政府の支配下にとどまるフーア市、カファルヤー町を砲撃した。

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アレッポ県では、ARA News(1月4日付)によると、アレッポ市南部郊外のビンジーラ丘、ハッダード丘一帯でシリア軍と、シャーム・ファトフ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などからなるファトフ軍が交戦した。

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ダルアー県では、SANA(1月4日付)によると、サナマイン市出身の元反体制武装集団戦闘員ら89人が、地元和解プロセスの一環で2016年政令第15号に基づいて放免となった。

SANA, January 4, 2017

AFP, January 4, 2017、AP, January 4, 2017、ARA News, January 4, 2017、Champress, January 4, 2017、al-Hayat, January 5, 2017、Iraqi News, January 4, 2017、Kull-na Shuraka’, January 4, 2017、al-Mada Press, January 4, 2017、Naharnet, January 4, 2017、NNA, January 4, 2017、Reuters, January 4, 2017、SANA, January 4, 2017、UPI, January 4, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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