イドリブ県では、シリア人権監視団によると、トルコ国境に面するアティマ村の「オリエント病院」近くで、車に仕掛けられた爆弾が爆発し、活動家(野戦医師)ら14人が死亡した。
トルコ当局の高官によると、爆発による負傷者10人がトルコ領内に搬送された。
イドリブ県で活動するという匿名の活動家はAFP(2月23日付)の取材に対して、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)による犯行の可能性が高いと述べた。
しかしオリエント病院を経営するガッサーン・サーヒブ氏はフェイスブックで、アサド政権による犯行だと非難した。
サーヒブ氏によると、オリエント病院は反体制勢力による「解放区」における最大の医療施設で、世界中の医師が医療活動に従事、これまで250万人を治療してきたという。
またシリア革命反体制勢力国民連立も声明を出し、オリエント病院へのテロを「アサド政権が医師、人道活動家に対して行ってきた一連の犯罪の一環」と非難した。
他方、反体制武装集団は、ヒーシュ村を手製の迫撃砲などで攻撃、同村から軍を撃退しようとした。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市ハラク地区では、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員がシャーム自由人イスラーム運動の本部に対して自爆攻撃を行い、司令官のアブー・ハーリド・スーリー氏を含む6人が死亡した。
またフライターン市、バーブ市、アレッポ市アンサーリー地区を軍が空爆し、子供2人を含む市民6人が死亡した。
このほか、タッルアラン村では、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が軍を襲撃した。
一方、SANA(2月23日付)によると、アレッポ市マルジャ地区、ブスターン・カスル地区、バニー・ザイド地区、旧市街、ハーウーズ交差点、サカン・シャバービー地区、ジュダイダ地区、シャイフ・ナッジャール市(工業団地地区)周辺、アブティーン村、ジュッブ・サファー村、クワイリス村、アルバイド村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、軍がヤブルード市、サフル村などに対する砲撃・空爆を続けた。
一方、SANA(2月23日付)によると、アドラー市ウンマーリーヤ地区、ハラスター市、ヤブルード市北部のジャラージール町、マシュラファ村、リーマー農場、サフル村、アーリヤ農場、ハーン・シャイフ・キャンプおよび同市周辺で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。
またハラスター市、ジャルマーナー市に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、市民2人が負傷した。
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クナイトラ県では、クッルナー・シュラカー(2月23日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線などによる「あなたがたはアッラーの絆に皆でしっかりと縋り、分裂してはならない」作戦の開始を受けて、第324大隊司令部、ナースィリーヤ村の軍の拠点などを「自由シリア軍」が制圧したという。
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ヒムス県では、SANA(2月23日付)によると、タラール・バラーズィー県知事が、ヒムス市旧市街からの退避後に一時身柄拘束されていた男性のうち63人が新たに釈放されたと発表した。
また、カルアト・ヒスン市、ハーリディーヤ村、フーシュ・ザワーヒラ村、タルビーサ市、サアン村郊外で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャリーア裁判所の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ダマスカス県では、SANA(2月23日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
またアッバースィーイーン地区の競技場周辺に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、建物が被害を受けた。
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ダイル・ザウル県では、SANA(2月23日付)によると、軍がマリーイーヤ村周辺の丘陵地帯で反体制武装集団を掃討し、同地を制圧した。
またブーライル村で軍は反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ハサカ県では、SANA(2月23日付)によると、バースィル・ダムの水門を反体制武装集団が破壊した。
一方、ARA News(2月23日付)は、民主統一党人民防衛隊によるタッル・ブラーク町制圧を受け、ハサカ市のアズィーズィーヤ地区とサーリヒーヤ地区でアラブ系住民とクルド系住民の緊張が高まっていると報じた。
これらの地区はクルド系住民が多く住んでおり、アラブ系部族の若者が襲撃を脅迫しているという。
AFP, February 23, 2014、AP, February 23, 2014、ARA News, February 23, 2014、Champress, February 23, 2014、al-Hayat, February 24, 2014、Iraqinews.com, February 23, 2014、Kull-na Shuraka’, February 23, 2014、Naharnet, February 23, 2014、NNA, February 23, 2014、Reuters, February 23, 2014、SANA, February 23, 2014、UPI, February 23, 2014などをもとに作成。
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