ドゥラル・シャーミヤ(2月13日付)、シリア人権監視団などによると、イドリブ県南部とハマー県北部一帯で、シャーム解放機構(旧シャーム・ファトフ戦線)とジュンド・アクサー機構が激しく交戦した。
同地ではジュンド・アクサー機構がシャーム自由人イスラーム運動をはじめとする反体制武装集団の支配地域を奪取し、勢力を拡大していた。
シャーム自由人イスラーム運動とシャーム解放機構は、イドリブ県北部とアレッポ県西部での勢力争いで対立しているが、同地でジュンド・アクサー機構はシャーム解放機構とともに、シャーム自由人イスラーム運動と共闘するシャームの鷹旅団の拠点などを攻撃していた。
戦闘が行われたのは、イドリブ県のタマーニア町、カフルサジュナ村、ハーン・シャイフーン市、マアッラト・マーティル村、マウタ村、ハマー県のマアッルズィーター村、ムーリク市、カフルズィーター市一帯。
攻撃はカフルズィーター市にあるシャーム解放機構の拠点複数カ所(裁判所など)に対して、ジュンド・アクサー機構が自爆攻撃を行ったことで激化、シャーム解放機構は同地から撤退した。
ジュンド・アクサー機構はまた、ハーン・シャイフーン市にあるシャーム解放機構のヒスバ(宗教警察)本部を制圧、施設内にいたシャーム解放機構メンバーを殺害、捕捉した。
しかし、戦闘激化のさなか、ジュンド・アクサー機構に所属するシャーム中隊が組織からの離反を宣言、カフルズィーター市一帯に展開するシャーム解放機構に投降した。
シャーム解放機構の判事によると、戦闘激化の直前、ジュンド・アクサー機構とシャーム解放機構は捕虜交換の交渉を行っており、ジュンド・アクサー機構は拘束中の捕虜全員を殺害すると脅迫していたという。
イドリブ県南部とハマー県北部一帯で勢力を拡大するジュンド・アクサー機構は、アブー・アブドゥッラー・アッズィー氏が指導し、これを構成する武装集団はかつてはシャーム解放機構、ないしはトルキスタン・イスラーム党の傘下で活動していたが、シャーム解放機構は同機構がダーイシュ(イスラーム国)に正式にバイア(忠誠)を誓ったとの疑いをかけている。」
なお、シャーム解放機構は声明を出し、ジュンド・アクサー旅団が2人の自爆戦闘員をタマーニア町に送り込み、同地にあるシャーム解放機構の拠点を攻撃したと発表し、彼らを法廷で裁き、改悛させるために反撃すると発表した。
AFP, February 13, 2017、AP, February 13, 2017、ARA News, February 13, 2017、Champress, February 13, 2017、al-Durar al-Shamiya, February 13, 2017、al-Hayat, February 14, 2017、Iraqi News, February 13, 2017、Kull-na Shuraka’, February 13, 2017、al-Mada Press, February 13, 2017、Naharnet, February 13, 2017、NNA, February 13, 2017、Reuters, February 13, 2017、SANA, February 13, 2017、UPI, February 13, 2017などをもとに作成。
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