イスラーム軍幹部でアスタナ会議における反体制武装集団の代表団長を務めるムハンマド・アッルーシュ氏は、カタールの衛星テレビ局アル=ジャズィーラ(3月6日付)に対し、ダマスカス県東部街区(バルザ区など)、ダマスカス郊外県東グータ地方、ダルアー県、ヒムス市ワアル地区で停戦を遵守する旨を、国連を介してロシアと改めて合意したことを明らかにした。
この停戦合意は、3月5日の深夜に発効したが、アッルーシュ氏によるとシリア軍側はこの合意を履行せず、攻撃を続けているという。
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ダマスカス郊外県のグータ市一帯を拠点とし、サウジアラビアの支援を行けるイスラーム軍の「参謀長」アリー・アブドゥルバーキー少佐は、自身のツイッターのアカウントで「血には血を、破壊には破壊を。ダマスカスの戦いを中止しても、テロの温床が守られることはない。グータ地方、ダマスカス県東部街区での虐殺への報復は、暴君どもの砦を揺るがすことになろう」(https://twitter.com/i/web/status/838694736475078657)と綴り、イスラーム軍がスカッド・ミサイルの発射準備をする写真を公開した。
「ダマスカスの戦いの中止」が何を意味するかは明言されていないが、シリア人権監視団によると、ダマスカス県カーブーン区、バルザ区、ティシュリーン地区で活動を続けてきた反体制活動家らは5日、シリア軍による同地への大規模進攻作戦に向けた動きが加速するなかで、シリア軍との和解(降伏)に応じたという。
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また、アブドゥルバーキー少佐がツイッターの書き込みをした約4時間後、今度はイスラーム軍もこれと前後してユーチューブ(https://www.youtube.com/watch?v=ip6cOyrWa1M&feature=youtu.be)に、ダマスカス県、ダマスカス郊外県に対するシリア軍の攻撃に対し、自作の大型弾道弾「イスラーム5」で報復を行うと発表、その映像を公開した。
「イスラーム5」は2016年2月頃に実戦配備され、その発射映像が2月3日にユーチューブ(https://www.youtube.com/watch?v=fgjsZ1YokUw)で公開されていた。
AFP, March 6, 2017、Aljazeera, March 6, 2017、AP, March 6, 2017、ARA News, March 6, 2017、Champress, March 6, 2017、al-Hayat, March 7, 2017、Iraqi News, March 6, 2017、Kull-na Shuraka’, March 6, 2017、al-Mada Press, March 6, 2017、Naharnet, March 6, 2017、NNA, March 6, 2017、Reuters, March 6, 2017、SANA, March 6, 2017、UPI, March 6, 2017などをもとに作成。
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