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ロシア・イラン両政府は「米国はシリアで多くのレッド・ラインを越えた」と非難、「今後いかなる攻撃に対しても報復する」と脅迫(2017年4月9日)

ロシアのヴラジミール・プーチン大統領はイランのハサン・ロウハーニー大統領と電話会談を行い、7日の米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃への対応について協議した。

ロシア大統領府によると、会談で両首脳は「主権国家であるシリアに対する米国の攻撃は国際法に反しており、受け入れられない」と強調、4日のイドリブ県ハーン・シャイフーン市での化学兵器使用については「中立的で構成な調査の実施を支持」すると表明した。

また、「シリアの武力紛争を政治的・外交的手段で解決するために両国が引き続き強力を行う」ことを確認した。

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ロシア、イラン両政府は「合同司令部センター」を通じて声明を出し、7日の米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃に関して「今後いかなる攻撃に対しても報復を行う」と表明した。

声明で両国は、「米国がシリアに対して行った攻撃は多くのレッド・ラインを越えており、今後、我々は、いかなる者からのいかなる攻撃、いかなるレッド・ライン抵触に対しても報復を行う。米国は我々の報復能力を存分に知ることになろう」と警告した。

また「シリア北部における米軍の駐留は違法だ」としたうえで、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍を支援するとして同地に特殊部隊数百人らを派遣している米軍の方針についても批判した。

そのうえで「ロシアとイランは、米国が国際法違反や国連の枠組みから逸脱した行動を通じて、シリアへの直接攻撃を継続することで、世界の覇権を握ろうとすること、そして一極体制を強要しようとすることを許さない。二国は米国に対してあらゆる力で対抗し、シリア・アラブ軍武装部隊、そして友好国とともに戦闘を続け、すべての邪悪な占領からシリア全土を解放するためにシリア軍と行動を共にする」と強調した。

ARA News, April 9, 2017

 

AFP, April 9, 2017、AP, April 9, 2017、ARA News, April 9, 2017、Champress, April 9, 2017、al-Hayat, April 10, 2017、Iraqi News, April 9, 2017、Kull-na Shuraka’, April 9, 2017、al-Mada Press, April 9, 2017、Naharnet, April 9, 2017、NNA, April 9, 2017、Reuters, April 9, 2017、SANA, April 9, 2017、UPI, April 9, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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