シャーム解放機構は、ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外砂漠地帯で爆弾を搭載したヒズブッラーの無人航空機を撃墜したと発表、同航空機が搭載していたカメラに録音されていた画像と墜落した航空機の残骸の画像をイバー通信(7月26日付)を通じて公開した。
イバー通信はまた、シャーム解放機構がヒズブッラーの武装部隊によって制圧されたすべての拠点を奪還したと主張しるとともに、ヒズブッラーの車列を攻撃し、戦車などを破壊、多数の戦闘員を殺害したと伝えた。
一方、NNA(7月26日付)によると、ヒズブッラーの武装部隊がベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外砂漠地帯でシャーム解放機構に対する掃討作戦を続行、司令官の一人アンマール・ワルディー氏を殺害した。
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クッルナー・シュラカー(7月26日付)によると、シャーム解放機構と共闘してきたシャームの民中隊がヒズブッラーとの停戦合意に正式に署名した。
同合意では、シャームの民中隊メンバーが、ワーディー・フマイドにあるシリア人避難民キャンプに身を寄せる3,000~5,000人を伴い、同地を退去し、シリア領内(ダマスカス郊外県)のルハイバ市、ジャイルード市方面に移動することが定められているという。
なお、シャームの民中隊メンバーは400人、これに対してヒズブッラーとの戦闘を続けるシャーム解放機構メンバーは500人、ワーディー・ハミーディーで暮らすシリア人避難民は1万から2万と推計される。
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一方、『ハヤート』(7月27日付)によると、レバノン軍はアルサール村北部一帯に潜伏するダーイシュ(イスラーム国)の掃討作戦に向け、カーア村無人地帯、ラアス・バアルベック村無人地帯などに増援部隊を派遣した。
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ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長は2006年のレバノン紛争の「戦勝」を記念してテレビ演説を行い、ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外無人地帯でのシャーム解放機構に対する掃討作戦について、「疑う余地のない明確な権利」を行使していると主張した。
演説のなかで、ナスルッラー書記長は、アルサール村郊外無人地帯での掃討作戦について、2015年に立案されていたとしたうえで、今月下旬に入って実行に移された背景として、同地が自爆戦闘員の隠れ家となっていることが確認されたためだと述べた。
そのうえで、「この決定は自発的なもので、いかなる(中東)地域内勢力もかかわっていない…。イランの決定でもなければ、シリアの決定でもない…。我々はシリアの指導部に連絡し、彼らと協議、彼らに作戦に対する支援を要請した」と強調した。
ナスルッラー書記長はまた「我々は現地での軍事的大勝利の目前にいる。これほどまでの速度、正確さで達成されたこの勝利に皆が驚嘆している」と鼓舞した。
一方、レバノン軍の役割については「アルサール村一帯でのレバノン軍の活動はこの勝利を作り出す基礎をなした」と称賛した。
AFP, July 26, 2017、AP, July 26, 2017、ARA News, July 26, 2017、Champress, July 26, 2017、al-Hayat, July 27, 2017、Kull-na Shuraka’, July 26, 2017、al-Mada Press, July 26, 2017、Naharnet, July 26, 2017、NNA, July 26, 2017、Qanat al-Manar, July 26, 2017、Reuters, July 26, 2017、SANA, July 26, 2017、UPI, July 26, 2017、Wikalat al-Iba’ al-Ikhbariya, July 26, 2017などをもとに作成。
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