トルコ国営のアナトリア通信(7月27日付)は、シリア政府(アサド政権)と西クルディスタン移行期民政局を主導する民主統一党(PYD)が、ハサカ県の石油生産にかかる収益を分け合っていると伝えた。
同通信が複数の地元筋の話として伝えたところによると、シリア政府とPYDは、ハサカ県内の油田9カ所を共同で監督、うち現在稼動中の油田3カ所(ルマイラーン油田、スワイディーヤ油田、カッラ・ジューク油田)では、1日3万~3万5,000バレルの石油が採掘されているという。
また、シリア政府は最近になって、PYDにルマイラーン油田の石油生産局を移譲、その収益を分割する合意を交わしたという。
この合意では、収益の65%をシリア政府が、20%をPYDが、15%を油田の警護にあたるアラブ人部族部隊が取得することが定められているという。
シリア政府は取得した65%の収益から油田の労働者への給与を支払う一方、PYDは油田内に事務局を設け、油田労働者から生産にかかる報告書の作成などを支持するという。
採掘された石油は、ヒムス県内の精製所に運搬され、この業務にはアサド家に近いビジネスマンのフサーム・カーティルジー氏が担当するという。
このほか、シリア政府はヒムス県の石油精製所とカフターニーヤ油田、バドラーン油田、ザルバー油田、バーバースィー油田、ウルヤーン油田を結ぶパイプラインの補修作業を行う。
AFP, July 27, 2017、Anadolu Ajansı, July 27, 2017、AP, July 27, 2017、ARA News, July 27, 2017、Champress, July 27, 2017、al-Hayat, July 28, 2017、Kull-na Shuraka’, July 27, 2017、al-Mada Press, July 27, 2017、Naharnet, July 27, 2017、NNA, July 27, 2017、Reuters, July 27, 2017、SANA, July 27, 2017、UPI, July 27, 2017などをもとに作成。
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