『クドス・アラビー』(7月27日付)は、ダイル・ザウル県内でダーイシュ(イスラーム国)のメンバーどうしの戦闘が相次ぎ、組織の統一を脅かしていると伝えた。
この戦闘は、ダーイシュ内の「過激派」は、死亡がとりざたされているアブー・バクル・バグダーディー指導者や組織の幹部に対して背教宣告を行っているという。
彼らのなかには「ハーズィミーヤ」もいるという。
「ハーズィミーヤ」とは、サウジアラビア人のシャリーア学徒ウマル・ハーズィミー氏(現在サウジアラビアで拘束中)の名前にちなんだもので、バグダーディー指導者のほか、ダーイシュの前身であるイラク・イスラーム国の指導者アブー・ムスアブ・ザルカーウィー氏、さらにはアル=カーイダ総司令部の前指導者ウサーマ・ビン・ラーディン氏に対しても背教宣告を行ってきたグループ。
こうした勢力が最近になって、シャリーアに基づく裁定を行っているとされる「最高委任委員会」を経由してダーイシュに根を下ろし、そのことがバグダーディー指導者ら幹部への背教宣告につながり、内部対立を激化させていると見られる。
ダーイシュ幹部に近い複数の消息筋によると、事態を受け、バグダーディー指導者は、「最高委任委員会」のメンバー2人(アブー・ザイド・イラーキー氏およびアルジェリア人)を罷免、またダーイシュの治安組織内部でも「ハーズィミーヤ」に共鳴する勢力(その多くがチュニジア人とウズベク人)を粛清したという。
AFP, July 27, 2017、AP, July 27, 2017、ARA News, July 27, 2017、Champress, July 27, 2017、al-Hayat, July 28, 2017、Kull-na Shuraka’, July 27, 2017、al-Mada Press, July 27, 2017、Naharnet, July 27, 2017、NNA, July 27, 2017、al-Quds al-‘Arabi, July 27, 2017、Reuters, July 27, 2017、SANA, July 27, 2017、UPI, July 27, 2017などをもとに作成。
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