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ラタキア県では、AFP(4月24日付)などによると、ジャブラ市で4人が死亡、数十人が負傷した。
複数の目撃者などによると、「ラタキア県のアブドゥルカーディル・ムハンマド・シャイフ新知事が住民の要求を聴取するためにジャブラ市を訪問した後、「同市は四方から包囲され、治安部隊が展開し、発砲を始め」、4人が死亡したという。
また、シリア人権監視団によると、「3,000人以上がラタキア市からダマスカス県へと至るバーニヤース市近くの公道でデモを行い、ジャブラ市民との連帯を訴えて座り込みを宣言した…。デモ参加者は…逮捕されることを恐れ、バーニヤース市に逃れた」。
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ダマスカス郊外県では、『ハヤート』(4月25日付)などによると、ドゥーマー市で23日の葬儀後の抗議デモ弾圧で死亡した犠牲者の葬儀を治安機関が再び強制排除しようとし、1人が死亡した。
AFP(4月24日付)によると、「デモ参加者の土曜日の葬儀中に治安部隊の発砲で死亡した4人の殉教者の葬儀に数千人が参列した…。当局はハラスター市へ向かう街道を会葬者が行進することに警戒して、彼らの進路を変更させようとしたが、人々はこれに従おうとしなかった」という。
会葬者は、反体制的なシュプレヒコールを叫んでいたという。
また「ドゥーマー市では通信回線が、地上電話、携帯電話、インターネットともに途絶えている…。市の入り口には多数の装甲車がおり、市内には武装した治安要員が集中的に展開している…。治安部隊のバス、車両複数が国立病院と刑務所前に停車している」という。
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ダルアー県では、『ハヤート』(4月25日付)などによると、ナワー市で23日の葬儀後の抗議デモ弾圧で死亡した犠牲者4人の葬儀を治安部隊が再び強制排除しようとし、1人が死亡した。
ロイター通信(4月24日付)によると、葬儀に参列した数千人が「出て行け…、出て行け」、「国民は体制打倒を望む」と連呼し、抗議の意思を示していたという。
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このほか、シリア人権監視団によると、イドリブ県サラーキブ市、ジスル・シュグール市、アレッポ県アレッポ市、ラッカ県ラッカ市などで22日の金曜日のデモ参加者数十人が逮捕された。
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一方、内務省は4月23日(土曜日)までの武装犯罪集団との衝突で治安当局側の負傷者数が286人にのぼると発表した。
内務省によると、23日だけでも31人が負傷、また22日には1人が死亡、11人が負傷した。
またSANA(4月24日付)は、軍高官筋の話として、「土曜日(23日)の午後以降、ナワー市で武装犯罪集団の実弾で死亡した殉教者の数は7人に上った…。治安要員2人も殉職し、その一人はムウダミーヤト・シャーム市、もう一人はヒムス市で死亡した」と報じた。
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ロイター通信(4月24日付)は、ヒムス市で、反体制活動家であるマンスール・アリーが治安当局によって逮捕されたと報じた。同氏は民主的変革を求めるデモ参加者への治安部隊の発砲に公然と異議を唱えていた。
アサド大統領は昨日、アラブ首長国連邦のシャイフ・ハリーファ・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン大統領から親書を受け取った。
シリア大統領府の声明によると、同親書は「(中東)地域での最近の状況に関するもので、シリアが経験している現段階を乗り越えるために、アラブ首長国連邦がシリアの国民および指導部を支持するとの立場」が示されていたという。
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アーディル・サファル首相はオメル・オンホン在シリア・トルコ大使と会談、サファル首相は、改革計画プロセスの成果を具体化するのに「ふさわしい仕組み」を構築したトルコの経験を、シリアで「実現可能な速度」で活かしていく意思を表明した。
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タイスィール・カラー・アウワード法務大臣は、シリア国内の治安と体制が危機に曝された場合、再び非常事態令を発令することもあり得ると述べたと、ダマスポスト(4月24日付)が報じた。
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ダルアー県商業会議所のファイサル・フマイド副会長は、ジャズィーラ(4月24日付)で「すべての県民と殉教者を想い、また自由と民主主義を要求するデモ参加者への治安当局の弾圧と実弾発砲に抗議し、自らの辞任を発表する」と述べた。
またダルアー県議会のバシール・ズウビー議員も「デモ参加者殺害に抗議して」、議員辞職とアラブ社会主義バアス党からの離党をジャズィーラ(4月24日付)を通じて宣言した。
シリアの有識者、メディア関係者約100人が連盟で声明を出し、治安当局によるデモ弾圧を非難した。
共同声明には、フクム・バーバー、ハーラ・ムハンマド、ハーズィム・ウズマ、ルワイユ・フサインらが署名した。
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クルド民族主義各政党は「シリアにおけるクルド愛国主義政党」の名で声明を出し、ハサカ県でのクルド人青年らによるデモ弾圧を批判、治安当局による弾圧激化は、青年らのさらなる大規模デモを招くだろうと警告した。
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「3月15日殉教者委員会」はAFP(4月24日付)に送付した声明のなかで、23、24日にシリアでの抗議行動で死亡した犠牲者120人の氏名を発表した。
ウィリアム・ヘイグ英外務大臣は「シリアでの暴力激化に反対する。シリアの治安部隊によるデモ参加者殺害への懸念を感じる」と述べた。
また、英国民に対して「緊急の滞在理由がない限りただちにシリアを出国するよう強く」呼びかけた。
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カナダ政府は、弾圧への非難の意を表明し、シリア政府に自制と「民主的改革のための真の対話の開始」を呼びかけた。
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国連人権委員会は、国際司法裁判所での審理を必要とするかもしれないシリア治安部隊による「集団的殺戮」を安保理が調査せねばならないとの意思を表明した。
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ヨルダンの首都アンマンでは、数百人がシリア大使館前に集まり、ダマスカスの体制転換を要求した。
AFP, April 24, 2011、Akhbar al-Sharq, April 24, 2011, April 25, 2011、Aljazeera.net, April 24, 2011、DamasPost, April 24, 2011、al-Hayat, April 25, 2011、Kull-na Shuraka’, April 24, 2011、Reuters, April 24, 2011、SANA, April 24, 2011などをもとに作成。
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