「君たちの沈黙が我々を殺す」金曜日での衝突で死亡した死者数が新たに発表された。SWASIAHなど複数の人権組織・活動家によると、死者数は20人、負傷者数は35人以上におよんだ。
またこの犠牲者たちとは別に、ダイル・ザウル市近郊で軍が市民3人を射殺した。ダイル・ザウル市から40キロ離れたタブナ村の住民が、同市への軍の進入を阻止するため土嚢やバリケードを設置しようとしていた際に、ダイル・ザウル市に向かっていた戦車、装甲車、兵員輸送車輌からなるシリア軍の車列に衝突、軍が住民に発砲し、この3人は殺害されたという。3人の葬儀には約30万人が参列した。
シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン所長によると、軍治安部隊の戦車など約60輌がダイル・ザウル市に向かい、市周辺およびジャウラ地区に集結。
反体制活動家は名前を公表しないことを条件に「ダイル・ザウル出身の兵士15人が同市に進入しようとしていた軍師団を脱走し、住民のもとに避難した」と述べた。
なお30日未明、ブーカマールに対する軍治安部隊の治安回復作戦が開始された。ダイル・ザウル県のほぼ全域で電気、通信などが遮断。とりわけ、ダイル・ザウル市、ブーカマール市、マヤーディーン市での包囲。
軍治安部隊は早朝、ダマスカス県カダム区で大規模な捜索活動を行い、500人以上を逮捕した。シリア人権監視団が住民の話として伝えたところによると「軍はカダム区のすべての入り口に検問所を設置し、その後武装した治安部隊が家々を捜索、反体制デモに参加した容疑者リストを持っていたにもかかわらず、無差別に逮捕を行った」。また「治安部隊は扉を開けることを拒んだ住宅の扉を破壊し、塀を乗り越えて捜索し」、「この活動では住民を脅迫するために激しい発砲も行われ、約4時間続いた」と述べた。
地元調整諸委員会は、上記の犠牲者とは別に、30日未明から早朝朝にかけて8人がダマスカス郊外県キスワで殺害されたと発表した。
軍治安部隊はさらに、ヒムス市のザイル通りとスィッティーン通り間の一帯で捜索活動を行った。ヒムス市内の各地区では一昨日(金曜日)、数十万人の市民が参加したデモが行われ、体制打倒が要求された。『ザマーン・ワスル』が複数の目撃者の話として伝えたところによると、軍・治安部隊はバイヤーダ地区、ダイル・バアルバ、シャラーキス通りなどでこれまでにない厳しい捜索活動を行っている。
シリア人権監視団は、3月半ばの蜂起開始以降、軍治安部隊と反体制住民との衝突で死亡した死者数を初めて公表した。同監視団の「文書リスト」によると、1888人が死亡、うち1519人が民間人、360人が軍人および治安要員だという。
一方、「自由シリア軍」の発足を宣言した反体制派のリヤード・アスアド大佐は、対トルコ国境近くのシリア領内にある拠点でAFPのインタビューに答え、彼とともに離反した兵士の数が「数百人」にのぼると述べた。アスアド大佐は、シリア軍がダイル・ザウルでの作戦を停止しなければ、自由シリア軍を派遣して戦闘すると警告した。
反体制活動家で経済学者のアーリフ・ダリーラ氏はクウェートの日刊紙『ラアユ』のインタビューに応え、アル=カーイダのアイマン・ザワーヒリーがデモ活動への指示を表明したことに関して「シリアの抗議運動は大国であれテロ組織であれ、いかなる当事者の外部からの支援をも必要としてない」と述べた。
フェイスブックの「シリア革命2011」で「ラマダーン月は…毎日が金曜日」といったスローガンを掲げ、連日反体制抗議行動を行うよう呼びかける。
シリア人権国民機構のアンマール・カルビー所長とアラブ人権連盟のアブドゥルカリーム・リーハーウィー所長が明らかにしたところによると、アレッポ市で、「ダマスカス宣言」執行部メンバーでバッカーラ部族のシャイフ、ナイワーフ・ラーギブ・バシール氏が逮捕された。
反体制知識人のタイイブ・ティーズィーニー氏は、バッシャール・アサド政権が「国民対話常設最高会議」(al-Majlis al-A‛lā al-Dā’im li-l-Ḥiwār al-Waṭanī)という名の国民対話評議会の設置をめざしていることを明らかにしたうえで、そのために7月の国民対話会合協議会以降、ファールーク・シャルア副大統領と「秘密裏」に会合を重ねてきたと述べた。
アラブ政治研究センターのアズミー・ビシャーラ所長がカタールの首都ドーハでシリア反体制活動家の集会(30~31日)を主催した。同集会では、バッシャール・アサド政権が抗議行動に抗しきれないと断じ、シリアにおける今後の変革の行方について議論がなされた。
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SANAによると、ダマスカス、クナイトラ県ハドル村、ハサカなどでアサド大統領の改革を支持する集会が行われ、それぞれ数千人が参加。
またSANAは、若い男女約150人がアレッポから自動車に分乗してダマスカスに車で行進し、アサド大統領の改革を支持したと報じた。
SANAによると、ダイル・ザウルで、武装集団が道路封鎖、バリケード設置、市民を脅迫。治安維持警察部隊、警察署を襲撃し、武器・弾薬を奪った。
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クウェートの日刊紙『ラアユ』がワシントンの信頼できる消息筋から得た情報によると、FBIは駐ワシントン・シリア大使のファイサル・ミクダード氏が、在米シリア人の活動に対するスパイ活動を行うとともに、活動家を脅迫するよう指示していたことの「確固たる証拠」を得たという。
AFP, July 30, 2011, July 31, 2011、Akhbar al-Sharq, July 30, 2011, July 31, 2011、Facebook、al-Hayat, July 31, 2011, August 1, 2011、al-Khalij, July 31, 2011、Kull-na Shuraka’, August 1, 2011、al-Ra’y, July 30, 2011、SANA, July 31, 2011、Zaman al-Wasl, July 30, 2011などをもとに作成。
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