複数の活動家、目撃者によると、ラタキア市など各地での軍・治安部隊による治安回復作戦は15日も継続され、死傷者を出した。一方、バッシャール・アサド政権内では、アレッポ県知事、放送・テレビ総合委員会(情報省所轄)委員長が交代した。
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シリア革命調整連合、シリア人権監視団によると、ラタキア市ラムル地区、タムラ地区サイダーウィー地区、タービヤート地区などの住民が陸海からの攻撃を逃れて避難。シリア人権監視団によると、治安部隊のバリゲードに近づいた避難する市民が発砲を受け、6人が負傷。またシリア革命調整連合によると、ラタキア市サカントゥーリー地区から避難しようとした家族が乗ったバスが銃撃され、女性1人が殺害された。複数の活動家によると、15日のラタキア市での死者は少なくとも6人に達した。
シリア人権監視団によると、ラタキア市マスバフ・シャアブ(人民海水浴場)地区、ラムル地区などを戦車が砲撃。
シリア人権監視団によると、ラタキアのから多くの住民が避難。
シリア人権監視団によると、スライバ地区で早朝から激しい銃声。
シリア人権監視団監視団によると、スライバ地区、スライバ開発計画地区、クーワトリー地区、アシュラフィーヤ地区、タービヤート地区、ハナーヌー通り、カルア地区、ウワイナ地区でゼネスト。軍はオガレット広場を閉鎖、ラタキア駅があるダウワール・ヤマンを制圧。検問を行い、300人を逮捕。
UNRWAは、パレスチナ人難民約5000人がラタキア市ラムル地区の難民キャンプからシリア軍・治安部隊の攻撃を避けるために避難し、ダマスカスに受け入れを求めていると発表した。ラムル地区のキャンプには約10,000人のパレスチナ人が難民として暮らしている。
しかしSANAは、ラタキア市ラムル地区への海軍の艦砲射撃を否定、武装テロ集団が海上からも攻撃を加えていると反論、市内の武装テロ集団の攻撃と合わせて、市民2人が死亡、4人が負傷した、と報じた。
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一方、ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市郊外のタッルドゥー市で狙撃兵によって男性1人が射殺。シリア革命調整連合によると、8人が殺害された。同村を含むハウラ地区では早朝から軍・治安部隊が戦車を投入していた。
またダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、12日(金曜日)のダイル・ザウル市での反体制デモで狙撃兵に撃たれ重傷を負っていた男性が死亡した。またジャウラ地区、サーリヒーヤ地区、ハトワ地区、フサイニーヤ地区で軍・治安部隊が大規模な逮捕・捜索を行い、27人が逮捕された。
イドリブ県では、マアッラト・ニウマーン市東部に軍・治安部隊の兵員輸送車輌23台、四輪駆動車10台が進入し、8人が逮捕された。
ダマスカス県では、カダム区、アサーリー地区に治安部隊が突入、「指名手配中」の7人を逮捕した。
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シリア人権監視団は声明を出し、3月半ば以来、当局に身柄を拘束され、拷問で死亡した市民の数が71人にのぼると発表した。同声明によると、これまで数万人が逮捕されている、という。
地元調整諸委員会のヒムス委員会のウマル・イドリビー報道官は、治安当局が市内各所での無差別発砲に飽きたらず、身柄拘束した市民を治安機関の拘置所で拷問し、8月だけですでに10人が獄中死したと発表した。
シリア革命支援国民連立のハイサム・ラフマ総合調整役は声明を出し、アラブ諸国に民間人保護のために介入するよう呼びかけた。
サラーム・カワーキビーが声明を出し、14日にベルリンで開催された民主的変革諸勢力国民調整委員会在外事務局の会合には出席していなかったとの一部報道を否定した。
アサド大統領は政令第321号を発令、ムワッファク・イブラーヒーム・ハッルーフ氏をアリー・アフマド・マンスーラ氏の後任としてアレッポ県知事に任命した。ハッルーフ知事はバアス党ダマスカス郊外県支局書記長を勤めていた。
アドナーン・マフムード情報大臣は、サーリフ・アフマド・イブラーヒーム氏をタウフィーク・アフマド氏の後任としてラジオ・テレビ機構会長に任命。
タルトゥース市のコルニーシュでアサド大統領の改革を支持する大規模集会が開催され、数十万人が参加した。
サイード・ミールザー検事総長が『サフィール』(15日付)に語ったところによると、ベイルート港のマリーナからバーニヤースへの武器密輸容疑で身柄拘束されていた2人は証拠不十分につき釈放された。
南部県、ナバティーヤ県のアマル運動とヒズブッラーの指導者らが会合を開き、レバノン国内問題の対話を通じた解決を確認するとともに、「変化や改革のスローガンのもとにシリアを標的にしようとする陰謀と闘うバッシャール・アサド政権への支持」を強調。
「無所属有識者」を自称する活動家多数がベイルートのマトハフ地区から首相官邸に向かってシリア国民との連帯を求めるデモ行進を行った。一方、バッシャール・アサド大統領の支持者が3台のバスに分乗して、ベイルートのリヤード・スルフ広場に到着し、アサド政権を支持する示威行動で対抗した。
レバノンに居住するシリア人の使節団(ジャマール・ムフスィン氏代表)がESCWA本部を訪問。潘基文国連事務総長宛親書を提出。この書簡において、外国の干渉拒否、アサド大統領の指導への支持、武装テロ集団による暴力行為への非難の意が強調されていた。
トルコのアフメット・ダウトオール外務大臣は、先週ダマスカスで行われた会談で、トルコがこうした作戦を継続するための「時間的猶予ないしは猶予期間」をシリアの政府に与えていないと強調し、アサド政権に対して「シリアの各都市での軍事行動の即時かつ無条件の停止」を求めていると改めて述べた。
PLOのヤースィル・アブドゥラッブフ書記長は、シリア軍によるラタキア市ラムル地区への攻撃を「厳しく非難」し、砲撃での住民の避難が「人道に対する罪」に相当すると形容した。
ヨルダンのマアルーフ・バヒート首相はシリアのアーディル・サファル首相と電話会談を行い、「暴力の即時停止」を求めた。
スペイン日刊紙『エル・パイス』(15日付)は、スペインのホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ首相が特別顧問を秘密裏にシリアに派遣し、アサド大統領とその家族をスペインが受け入れることを骨子とする危機打開策を示したと報じた。
ドイツ外務省報道官は、EUの枠組みのもとでの対シリア制裁強化を呼びかけるとともに、国連安保理にシリア情勢の(再)審議を求めた。
『シャルク・アウサト』(16日付)が米エネルギー情報局のデータをもとに、シリアの石油部門への制裁が世界経済に及ぼす影響はほとんどないと試算。シリアは2009年で117,000バレル/日を輸出しているに過ぎない。ガスは輸入している。シリアに制裁を科した場合、1,500,000バレル/日の石油が失われる。これは956,000バレル/日を生産していたリビアと比べた場合微量。
スイス政府は、アリー・ハビーブ前国防大臣らアサド政権高官ら12人を新たに制裁リストに追加し、入国ビザ発給停止、預金凍結などの措置を行うことを決定。
APF, August 15, 2011、Akhbar al-Sharq, August 15, 2011, August 16, 2011、al-Hayat, August 16, 2011, August 17, 2011、Kull-na Shuraka’, August 15,
2011, August 17, 2011、Naharnet.com, August 15, 2011、NNA, August 15, 2011、El País, August 15, 2011、Reuters, August 15, 2011、al-Safir, August 15, 2011、SANA, August 16, 2011、al-Sharq al-Awsat, August 16, 2011などをもとに作成。
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