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各地でシリア軍兵士の離反が伝えられるなか、バッシャール・アサド政権と反体制勢力が離反をめぐる情報合戦を繰り広げた。
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シリア人権監視団によると、イドリブ県ザーウィヤ山のイブリーン村で、フサイン・ハルムーシュ大佐の家で離反したシリア国軍兵士3人が軍に支援された治安部隊によって殺害され、2人が逮捕された。また軍・治安部隊は装甲車7輌、四輪駆動車10輌でイブリーン村に突入し、指名手配者の捜索を行った。その際激しい銃声や重火器の発車音が聞こえた。
フサイン・ハルムーシュ大佐は6月はじめにインターネットを通じて自らの離反を宣言した士官で、自由将校運動(自由将校旅団)の結成を宣言した人物である。
これに関してSANAは、治安部隊がイドリブ県ザーウィヤ山(シリア北西部)のイブリーン村に対する作戦で、住民を脅迫していた「武装テロ集団」を多数逮捕し、その際複数名を殺害、また大量の武器弾薬を押収したと報じた。またこの作戦では、治安部隊兵士3人が殺害され、3人が負傷したと報じた。を包囲中に離反した兵士3人を殺害したと報じた。
しかしこれに先立って7日、自由将校運動(自由将校旅団)のダルアー県の高官カイス・クトアナ大尉が声明を出し、同運動司令官のフサイン・ハルムーシュ大佐が、8月29日にトルコ領内の避難民キャンプでトルコの治安当局高官と面談したのち失踪したと発表、トルコ当局に対して大佐の行方を調査するよう求める声明を出した。声明はYoutubeを通じて配信された。声明全文はhttp://www.alarabiya.net/mob/ar/165799.htmlを参照。
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シリア政府筋が誘拐されていたとするバアス党ラスタン支局指導部のイッズッディーン・ウバイド書記長とアブドゥッラッザーク・ダーリー書記官がビデオで反体制デモ弾圧に抗議して離反したとの声明を出した。http://www.youtube.com/watch?v=CCEndzkY25wを参照。
しかしこれに先立ち、SANA(9月8日付)は、ラスタン市で武装集団が両名を誘拐したと報じていた。
シリア革命総合委員会は声明を出し、「シリアの民間に対する国際的保護」を呼びかけ、「国際社会が責任をもって、国際法および文書の規定に従って、民間人保護のための措置を講じる」よう求めた。
委員会のアフマド・ハティーブ報道官は、反体制勢力が「国際的監視団の派遣を第1ステップとして要求している。もし政府がこれを拒めば、飛行禁止空域の設定、戦車使用禁止などといった次の動きへの扉が開かれることになろう」と述べた。
ラマダーン月の反体制抗議行動によって、アサド政権打倒が実現せず、9月に入って反体制運動の勢いに若干かげりが見え始めるなか、フェイスブック等で運動を指導してきた地元調整委員会などが生き残りをかけて外国の侵略を求めたかたちである。
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シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン所長によると、7日の弾圧で負傷した市民8人が死亡、これにより7日のシリアでの死者数は31人(うち29人がヒムス市、2人がサルミーン市で殺害)となった。
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AKI(9月8日付)によると、地元調整委員会は、アラブ連盟のナビール・アラビー事務総長が10日のシリア訪問時に伝えようとしているとされる「アラブ・イニシアチブ」(危機打開に向けた提案)に関して、「民衆のインティファーダに体制が暴力で対峙したことでもたらされた国の危機に対処するための正しい基礎」と支持しつつも、2014年の任期終了までアサド大統領の在任を認めた文言については態度を保留。
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シリアのクルド民族主義政党11組織が9月半ばに呼びかけているクルド・クルド大会開催のイニシアチブに関して、シリア・クルド民主合意が声明を出し、原則支持の意を示しつつ、「いかなるクルド政党勢力も大会開催を独占してはならない」と述べ、牽制。シリア・クルド民主合意はシリア内外の反体制クルド民族主義勢力において主導的役割を果たすシリア・クルド政治会議加盟政党、シリア・クルド民主同盟加盟政党、シリア・クルド・ムスタクバル潮流などと一線を画している。
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AKI(9月8日付)は、自由のためのシリア弁護士委員会が赤十字国際委員会に対して、刑務所でなく、治安機関の拘置所を視察するよう呼びかけたと報じた。
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シリア・クルド・ムスタクバル潮流は、8日(木曜日)にミシュアル・タンムー報道官がカーミシュリー市内でシャッビーハによる暗殺未遂に遭ったと発表。
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AKI(9月8日付)によると、国民民主的諸勢力国民調整委員会、ダマスカス民主的変革宣言(ダマスカス宣言)、国民行動グループ、民主的調整会合、イスラーム無所属潮流、革命調整諸委員会、青年革命運動家ら、国内外の反体制勢力が、国民評議会結成に関して原則合意し、近日中に大会が開催されることが決定。大会には250人の代表が集まるという。
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シリア左派連立を名乗る組織が声明を発表。反体制勢力による国民評議会結成に向けた動きが、民衆蜂起に寄与せず、それを貶めているに過ぎないと非難。移行期間は体制打倒後に初めて設定されるべきと主張。また外国の干渉に関して強い拒否の姿勢を示した。
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リヤード・アスアド大佐率いる自由シリア軍は9月8日に配信されたビデオで2大隊の新設を発表。ダマスカス県の「ムアーウィヤ・ブン・アビー・スフヤーン」大隊とダマスカス郊外県の「アブー・ウバイダ・ブン・ジャッラーフ」大隊。
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シリア赤新月社はシャッビーハが赤新月社の救急車を攻撃したとの報告書を作成。全文はhttp://all4syria.info/web/archives/27507を参照。
『シリア・ニュース』(9月8日付)、『イクティサーディー』(9月8日付)によると、アサド大統領は政令第104号(国家総動員法)を発令。10章43条からなる同法は、国家総動員の定義および実施原則、立法府および司法府の役割、国家機関、企業、国民の義務、予備兵役への国民の召集、召集にかかる手当、そして処罰などが規定された。
もっとも重要な規定は第3条で、大統領が国家総動員を発令する事態のなかに、1カ国ないしは複数の国と戦争状態に入る、地域・国際社会の関係の緊張によって戦争状態の恐れがある、自然災害などが発生するといった状況に加えて、「国家の安全が脅かされる内乱が発生する」という文言を付記した。
4月に非常事態令解除に合わせて、アサド政権は平和的デモ調整法を発令し、無許可のデモへの「合法的弾圧」を行ってきたが、これに加えて国家総動員を発令することで、デモ弾圧を強化しようとしている。
ビシャーラ・ラーイー・マロン派総大司教は、アラビーアに対して「国際社会はイスラエルにレバノンの占領地から撤退するよう圧力をかけるべきだ…。またパレスチナの帰還権を履行させるべきだ。そうすることでヒズブッラーは武器を手放すことを余儀なくされるだろう」。「シリアで政権転換が起きて、スンナ派が権力を握れば、レバノンのスンナ派と同盟を結び、シーア派とスンナ派の関係が悪化する」と述べた。
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レバノンの自由国民潮流代表のミシェル・アウン国民議会議員(元国軍司令官)はLBCのインタビューに応じ、7日にビシャーラ・ラーイー・マロン派総大司教が「アサド大統領はシリアで改革を実施している。彼にチャンスを与えねばならない」と発言したことに関連して、「シリアの体制は崩壊せず、改革を実行すると強く確信している」と述べた。
また「私は人権を支持しているが、交代した政権が人権を支持するだろうか?彼らは多元的支配に反対していると一部の人々が言っているのに、彼らは人権を尊重するだろうか?現在起きているのはデモではない。狙撃兵や治安要員と衝突しているだけだ。暴動で体制を転覆させようとする者がいる場合、体制は自衛するだろうし、それは正しいことだ…。米軍がイラクに来て、サッダーム・フサインが処刑されたあと、独裁後のイラクで何が起きたのか?民主主義に移行したか?…我々はシリアに独裁体制を求めていない。むしろ民主制を求めている…。しかし(西側諸国や一部のアラブ諸国は)シリアが人権を尊重することを望んでいない。むしろハマース、ヒズブッラー、イランとの結びつきを立ってもらいたいだけだ…。人権問題をめぐってシリアを攻撃している人々はパレスチナ人を支援すべきだ…。アサド大統領は私に政治的自由を保障すると語った…。シリアでは安定なくして改革などあり得ない。体制はシリアを不安定化させようとする試みを前に屈服しないだろう。いかなる圧力をかけられようと」と付言した。
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ベイルート県中心部にある「サミール・カスィール広場」でレバノン人活動家、ジャーナリスト、有識者、政治家らが「シリア国民の自由と尊厳」を支持する座り込みを行った。
座り込みに参加したのは、ハーリド・ダーヒル議員、マルワーン・ハマーダ議員、アフマド・ファトファト議員、ハーリド・ザフラマーン議員、ハサン・ムナイミナ元大臣、ファーリス・スアイド元議員、イリヤース・アターッラー元議員、アントワーン・ハッダード氏、カルロス・イッダ氏。また3月14日勢力執行部のメンバーが多数参加した。
一方、アサド政権の支持者もベイルート県庁前でデモを行った。
ロシア大統領特使のミハイル・マルゲロフ連邦議会外交委員会委員長は、9日のシリア反体制勢力との会談、10日のブサイナ・シャアバーン大統領府政治情報担当報道官との会談に先立って、アサド政権崩壊の可能性を否定し、国連安保理でのシリア非難決議を阻止するとの姿勢を改めて明示したうえで「政治的関係正常化の機会はまだある…。我々は当事者である反体制勢力と政府を歩み寄らせようとしている。両者が会するしくみを作り出すことができると希望している」と述べた。
また「アサド大統領は世俗的で若い指導者であり、正しい指導を行い、開明的である…。もし支配階級がより開放的になり、新しい考え方を受け入れ、すべてのシリア人に対応できるのであれば、我々は彼が国を近代化できると考えている」と付言した。
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イランのマフムード・アフマディーネジャード大統領は8日晩、クウェートの記者団と会談し、シリアに赴き、「国民和解」実現を支援するための委員会を設置することでシリア国内の危機収束のための政治的イニシアチブを発揮するようイスラーム協力機構(OIC)に対して呼びかけた。
AFP, September 8, 2011, September 9, 2011、Akhbar al-Sharq, September 8, 2011、AKI, September 8, 2011, September 9, 2011、Alarabia.net, September 8, 2011、al-Hayat, September 9, 2011、al-Iqtisadi, September 8, 2011, September 10, 2011、Kull-na Shuraka’, September 8,
2011, September 9, 2011, September 12, 2011、Naharnet.com, September 8,
2011、NNA, September 8, 2011、Reuters, September 8, 2011, September 9, 2011、SANA,
September 9, 2011、al-Sharq al-Awsat, September 10, 2011Syria News, September 8, 2011などをもとに作成。
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イドリブ県では、テレグラムの「…
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