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ザイナブ・フスニーさんをめぐる情報戦に関して、レバノン民主主義人権機構のナビール・ハラビー所長はジャズィーラ(10月5日)に出演し、ヒムス市のザイナブさんの家族が、シリア・アラブ・テレビに出演した女性が本人だと確認したと述べた。
また①シリア・アラブ・テレビで証言したザイナブさんが依然として生存しており、②ザイナブさんとされる遺体の身元確認のために提示された情報がすべてシリア司法当局とシリア政府によるものだとしたうえで、ザイナブさんが逮捕・拷問のちに死亡したとの情報に根拠がなかったと指摘した。
そのうえで、ザイナブさんがシリア国内のムハーバラートで現在も身柄拘束されていると断じたうえで、シリア国外のより安全な場所に彼女を移すとともに、ザイナブさんとされる女性の遺体の身元を解明するべきだと主張した。
英仏独ポルトガルが提出した安保理決議案の採決が行われ、ロシアと中国が拒否権を発動、またブラジル、インド、南アフリカ、そしてレバノンは棄権し、否決された。
同決議案は、民間人に対する暴力が停止されない場合、シリア政府への制裁を行うとしたもので、BRICS各国は、反体制勢力による武力行使への対処の必要を訴える一方で、人権保護を口実とした西側の主権侵害に強い拒否の姿勢を示した。
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決議案が否決されたことに関して、スーザン・ライス米国連代表は、ロシアの拒否権発動を「陳腐なごまかしで、国民の側につくのではなく、シリア政府への武器売却を行うことを選んだ…。勇敢なシリア国民は、自由と基本的人権という要求を誰が安保理で支持し、誰が支持しなかったかを区別できる」と非難した。
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フランスの国連代表は「シリア国民と安保理にとって悲しい日」と表明し、「我々はアサド大統領が安保理での採決の結果がデモ参加者へのさらなる暴力を認めるものとみなさないことを望んでいる。しかしこの拒否権が最後の道ではない。我々は再び安保理に戻る。屈服はしない」と述べた。
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英国は拒否権発動を「スキャンダラスで残念な過ち」と非難した。
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ドイツは「シリア政府に圧力をかけ」、制裁を科すためあらゆる努力を行うと述べた。
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一方、西側諸国の批判に対して、ロシアのヴィタリー・チュルキン国連代表は「採決された決議は、外部介入の哲学に依っている。我々はダマスカスに対するこうした行動には同意できない。シリア政府への制裁という脅迫は受け入れられないと考える…。アラブ世界をはじめとする指導者の正統性を決定するのは、パリでも、ロンドンでも、ワシントンでもない…。政府の暴力のみを非難し、過激派の暴力の責任を無視する決議案は偏っている」と述べた。
またロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は「我々はアサド政権の弁護人ではない…。我々は暴力の継続が完全に拒否されるべきだと考えており、平和的デモへの弾圧を非難する…。しかし同時に、我々は過激な反体制勢力がしだいに、一部の住民の怒りを利用し、公然たるテロ戦術へと移行する意思を隠さないことを非難する」と反論した。
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中国外交部報道官は、「一部の国はシリアへ盲目的なかたちで圧力をかけ、制裁をかけると脅迫するために決議案を提出した。これは事態改善に資さない」と述べた。
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インドの国連代表は、「シリアは中東の安定に関して重要な国だ」としたうえで「国民のデモ権は保護されるべきだが、政権は国民を軍事・武装集団から保護する義務がある…。重武装した勢力が国家権力やインフラに対して暴力行為を行ったときにのみ、各国は措置を講じることができる」と述べた。
『シャルク・アウサト』(10月5日付)は、ダマスカス県のムハージリーン区で反体制勢力が抗議デモを行い、アサド大統領の公邸に接近したと報じた。デモ参加者はアサド大統領の処刑を求めてシュプレヒコールを連呼したが、治安部隊に排除され、多数が逮捕された。
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反体制活動家は、平和的デモへの弾圧に抗議するため、ダマスカス県中心の主な広場の噴水の赤く染めるキャンペーンを断行、サブウ・バハラート広場、ファハーマ、ジスル・アブヤド、バーブ・ムサッラー地区、ヤルムーク難民キャンプなどの広場の噴水から赤く染められた水が噴出した。
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シリア国民評議会のブルハーン・ガルユーン議長は、ロシア、中国の安保理での拒否権発動に関して、暴力行為を「助長するだろう」と述べた。
また「アサド政権の軍事的・ファシズム的な計画を支援することは、シリア国民が平和的革命にとどまることを促すものではない」と述べた。
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シリアの女性活動家ラザーン・ザイトゥーナ氏は、ロシア、中国の安保理での拒否権発動に関して、「シリア人殺害の共犯者」と非難した。
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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市で治安当局に逮捕されていた男性が殺害され、家族に引き渡された。
バッシャール・アサド大統領は2011年政令第391号を発し、2011年12月12日に統一地方選挙を実施することを決定。法律全文はhttp://www.sana.sy/ara/2/2011/10/06/373635.htmを参照。
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ブサイナ・シャアバーン大統領府情報顧問は、国連安保理でのロシアと中国の拒否権発動を「歴史的」と評価、「外国諸国や諸国民への覇権や軍事介入に対抗する勢力が世界に存在することが分かり、シリア人は安堵している」と述べた。
またシリア国民評議会発足に関して「イスタンブールで集まり、評議会を結成した反体制勢力はそのほとんどがムスリム同胞団からなっている…。彼らにはシリア国内において法的にはまったく認定されておらず、居住してもいない。彼らは現実やシリア国民と接していない…」と述べたうえで、「外国の介入を支持するいかなる反体制勢力も拒否する」と繰り返した。
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SANA(10月6日付)は、シャフバー青年連合の主催で、スワイダー県シャフバーで全長100メートル、幅50メートルのシリア国旗が掲揚され、アサド政権による改革プログラムへの支持を表明。
トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン首相は訪問先の南アフリカで、シリア政府への批判の語気を強め、同政府を「慈悲と恥を知らない専制的体制であり、海からも国民に砲撃を加えている」と述べた。
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シリア国民評議会発足に関して、レバノンの3月14日勢力執行部は声明を出し、「専制と血塗られた虐殺を行う体制に対するシリア革命の行方に大きな変化をもたらす拠点となるだろう」と支持を表明。
AFP, October 5, 2011、Akhbar al-Sharq, October 5, 2011、AKI, October 5, 2011、al-Hayat, October 6, 2011、Kull-na Shuraka’, October 5, 2011、Reuters, October 5,
2011、SANA, October 6, 2011、al-Sharq al-Awsat, October 6, 2011、Zamān al-Wasl, October 6, 2011などをもとに作成。
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