ラタキア県でアサド政権を支持する100万人以上の集会が行われるなか、ムアッリム外務大臣が中国中東問題特使と会談し改革路線支持の意向を受ける(2011年10月27日)

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アサド政権の動き

SANA(10月27日付)は、ラタキア県ラタキア市で100万人以上が集まり、バッシャール・アサド政権の改革支持、外国の内政干渉拒否を訴えたと報じた。

SANA, October 27, 2011

 

SANA, October 27, 2011

 

SANA, October 27, 2011

 

SANA, October 27, 2011

 

SANA, October 27, 2011

 

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ファールーク・シャルア副大統領とワリード・ムアッリム外務大臣は、中国の呉思科中東問題特使と会談した。

シャルア副大統領はアラブ連盟外相使節団による危機解決に向けたイニシアチブに関して、「シリアはアラブのイニシアチブを歓迎し、それが主権に合致するような内容を含んでいることに関心がある」との前向きな評価を述べた。

一方、中国やロシアの国連安保理での姿勢については、「シリアの改革路線を支援する」と評価した。

またムアッリム外務大臣は、「国の現状や国民の合法的要求に答えようとするシリア政府の政策、改革実現の努力、国民対話大会開催に向けた努力」について説明した。

SANA, October 27, 2011

SANA, October 27, 2011

SANA, October 27, 2011

SANA, October 27, 2011

SANA, October 27, 2011

SANA(10月27日付)によると、呉特使は会談で、シリアと中国の友好関係を確認するとともに、対話と改革を通じた事態収拾と国内の安定を望んでいるとの意思を示した。

また「国民の合法的な意思と要求は尊重されねばならない」と述べ、「我々は国民が改革プロセスに参加することでその要求が実現可能だと確信する」としたうえで、「暴力の停止と対話をはじめとする平和的な方法での改革の実施」を求めた。

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バッシャール・ジャアファリー国連代表大使は、国連安保理決議第1559号に関する潘基本国連事務総長の報告に関して文書で、「レバノン領内にシリア軍は一人もいない」と反論し、「国連安保理決議第1550号の実施に関する事務総長報告書でシリアの国名や国内情勢に言及し続けることは受け入れられない」と非難し、「報告書のシリアに関する情報のほとんどは偽の情報源に依拠している」と断じた。

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レバノンの地元の高官筋によると、シリア軍はレバノンの北部県アッカール郡ワーディー・ハーリドに地雷を敷設し、密輸業者や反体制活動家の越境阻止を試みた。

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イエメンの反体制勢力を支持する軍消息筋は、イエメンの航空機事故で死亡したシリア人11人が、イエメン空軍兵士の多くが拒否した国民への空爆を行うために派遣された「シャッビーハ」であると発表した。

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SANA(10月28日付)は、ファイサル・ミクダード外務次官がロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣と会談したと報じた。

SANA, October 27, 2011

SANA, October 27, 2011

SANA, October 27, 2011

SANA, October 27, 2011

同報道によると、この会談でラブロフ外相は、包括的国民対話大会実施に向けた努力が重要だとの立場を示すとともに、アラブ連盟外相使節団とバッシャール・アサド大統領の会談の前向きな雰囲気に安堵感を示した。

反体制運動掃討

複数の活動家によると、15歳の少年1人を含む7人がヒムス県やダルアー県で治安部隊の発砲によって殺害された。

またシリア革命総合委員会や複数の活動家によると、ヒムス県、ハマー県の複数の都市、ダマスカス県のカイマリーヤ地区、バルザ区、カーブーン区、あれポオのサイフ・ダウラ通り、サーフール地区でゼネストが行われた。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、タッルカラフ市、ヒムス市ダイル・バアルバ地区、同バーブ・アムル地区でそれぞれ1人が殺害された。

これに対して、SANA(10月27日付)は、タッルカラフ市で治安当局は、車に積まれた大量の武器、弾薬を押収したと報じた。

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ダルアー県では、地元調整諸委員会によると、ダーイル町でアムジャド・アイサムくん(15歳)が殺害された。

同諸委員会によると、同市では約5,000人が反体制デモを断行した。

またブスラー・シャーム市で負傷した老人1人(ダマスカス出身)が死亡した。

SANA, October 27, 2011

SANA, October 27, 2011

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ダマスカス郊外県では、グータ東部、カフルバトナー、サクバー、ハムーリーヤ、ジスラインなどで軍・治安部隊が逮捕・捜索活動を行った。

反体制勢力の動き

『ラアユ』(10月27日付)は、国民民主変革諸勢力国民調整委員会のハサン・アブドゥルアズィーム総合調整役が、アラブ連盟外相使節団との会談を望んでいたが、実現しなかったと報じた。

同記事によると、アブドゥルアズィーム総合調整役は、同連盟のイニシアチブを高く評価しているとしたうえで、国民対話大会に関して、自身としてはダマスカスとカイロのいずれで開催されてもかまわないとしつつ、国外の反体制勢力が参加できるようカイロで行われるのがよいだろうと述べた。

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シリア・クルド国民大会が閉幕した。10のクルド民族主義政党の代表や無所属活動家合わせて255人が出席した。

クルド人の運動をシリア革命の一部とみなす、体制転換をめざす、憲法でクルド人の存在を保障することをめざす、といった点を確認した。

また、シリア・クルド民族同盟、シリア・クルド政治評議会、クルド調整委員会といった政治同盟を解体し、クルド民族主義運動全体の統合が決定された。

しかし『クッルナー・シュラカー』(10月27日付)によると、国民行動憲章(2011年7月16日、http://bingeh.org/index.php/2011-07-19-09-56-30/1041-2011-08-15-19-34-29)参加組織(シリア民主統一党、シリア・クルド民主党、シリア・クルド・イェキーティー党、シリア・クルド民主合意、シリア・クルド・ムスタクバル潮流、改革運動)は参加しなかった。

またシリア・クルド・アーザーディー党はこの大会で組織が二つに分裂した。

Kull-na Shurakā’, October 28, 2011

なお大会閉幕翌日にあたる10月28日付で、シリア・クルド国民大会行動閉幕声明が発表された。http://all4syria.info/web/archives/33857

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自由シリア軍司令官のアスアド・アスアド大佐は『ニューヨーク・タイムズ』(10月27日付)の取材に応じ、「我々は体制が倒れるまで闘い、シリアに安定で安全な新たな国を建設する…。我々はシリア国民を指導しており、我々は彼らの側に立っている」と述べた。

アスアド大佐はトルコに避難しており、取材はトルコ当局の調整のもと実現した。

http://www.nytimes.com/2011/10/28/world/europe/turkey-is-sheltering-antigovernment-syrian-militia.html?_r=1&scp=1&sq=syria%20free%20army&st=cse

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シリア国民評議会を構成するクルド・ブロックは、10月23日のトルコ南東部での地震の犠牲者に哀悼の意を表明した。

諸外国の動き

アラブ連盟のナビール・アラビー事務総長は連盟外相使節団のシリア訪問の成果に関して、「両当事者(シリア政府と使節団)の合意に従い、日曜日まで説明を待つのが得策だろう」と答え、言及を避けた。

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英国外務省は「Syrian Reform: Myths and Reality」と題した報告書をウェブ上で公開し、アサド政権が改革の約束を履行しないことを非難。http://www.fco.gov.uk/en/global-issues/mena/syria/014-syria-myths/

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ユースフ・カラダーウィーが議長を務めるイスラーム教ウラマー世界連盟は、すべてのアラブ・イスラーム諸国に対して10月28日金曜日にシリア国民と連帯するよう呼びかけた。

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レバノン治安当局高官は、BBC(10月28日付)に対して、ヒズブッラーのメンバーがシリア人3人をベイルートで27日晩に誘拐した、と証言した。

同証言によると、誘拐されたのは反体制活動家のヤースィーン・サハン氏、ムスタファー・サハン氏、イーサー・サーリフ氏でベイルート県ビイル・ハサンで拘束され連れ去られたという。

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フランス国連代表は27日、ロシア、中国、IBSA、レバノンの反対で否決された対シリア制裁決議を国連安保理で再び審議する可能性があると述べた。

AFP, October 27, 2011、al-Akhbar, October 28, 2011、Akhbar al-Sharq, October 27, 2011, October 28, 2011、AP, October 27, 2011、al-Hayat, October 28, 2011、Kull-na Shuraka’, October 27, 2011、Naharnet, October 28, 2011、The New York Times, October 27, 2011、Reuters, October 27, 2011、SANA, October 27, 2011、, October 28, 2011などをもとに作成。

(C)青山弘之All rights reserved.

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