ロシア軍参謀本部機動総局のセルゲイ・ルドスコイ局長はモスクワの国防省で、ダマスカス郊外県東グータ地方での住民の脱出と戦闘員の退去の進捗状況についての報告を行い、ドゥーマー市からの戦闘員と家族の退去に関して、イスラーム軍と合意に達したと発表した。
**
住民の脱出と戦闘員の退去に関して、ルドスコイ局長は、ドゥーマー市北のワーフィディーン・ゴラン高原難民キャンプに人道回廊が設置された2月27日以降、東グータ地方各所の人道回廊を経由してシリア政府支配地域に脱出した住民とイドリブ県方面に退去した戦闘員と家族の数が14万3,194人で、内訳は、民間人10万5,857人、戦闘員1万3,793人、戦闘員の家族2万3,544人だと発表した。
また、シリア政府支配地域に退去した民間人のうち約4万人が、サクバー市、カフルバトナー町、バイト・サワー村、ミスラーバー市、マディーラー市、ハッザ町に帰宅したと」付言した。
なお、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが東グータ地方の住民に提供した人道支援物資は、食糧品427トン、飲料水5万リットル、寝具7,200枚、食糧パック10万8,000個に及ぶという。
**
戦闘員の退去に関しては、東グータ地方のハラスター市で活動していた戦闘員(シャーム自由人イスラーム運動(シリア解放戦線))1,872人が家族3,107人とともに、イドリブ県の緊張緩和地帯に退去、また4,979人が同地に留まった(シリア政府に投降した)ことを明らかにした。
また、アルバイン市、ザマルカー町、アイン・タルマー村、ダマスカス県ジャウバル区で活動していた戦闘員(ラフマーン軍団など)1万1,478人が家族2万437人とともにイドリブ県に退去したと付言した。
退去に際して、ロシア軍が移送に使用されたバスをチェック、爆弾ベルト56本、手榴弾357個を押収したという。
なお、アルバイン市一帯には、現在3万1,915人が留まっているという。
一方、ドゥーマー市では、民間人2万8,495人がワーフィディーン・ゴラン高原難民キャンプの人道回廊を通じて、シリア政府支配地域に退去した。
**
このほか、3,870人がアレッポ県に(シリア軍によって解放されたイドリブ県の緊張緩和地帯から)帰還、3万1,171人がダイル・ザウル県東岸に帰還した。
ラッカ県では、9万5,000人がラッカ市に帰還したが、インフラなどが完全に破壊されており、社会福祉も提供されていない状態が続いている。
Ministry of Defence of the Russian Federation, March 30, 2018をもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
ナハールネット(11月21日付…
イドリブ県では、テレグラムの「…