国連安保理では、7日にダマスカス郊外県東グータ地方ドゥーマー市で発生した塩素ガス使用疑惑事件への対応を協議するための会合が行われた。
会合は、「国際の平和に対する脅威」への対応を求めるかたちでロシアが開催を要請した。
会合では、ニッキー・ヘイリー米国連大使が「シリア政府は少なくとも50回にわたって化学兵器を使用した…。だが我が国の(ドナルド・トランプ)大統領は(シリアへの攻撃に関して)まだ決定を下していない…。もし米国およびその同盟国が行動を決定すれば、我々みなが合意する原則を守るものとなる…。アサド(大統領)が当然のように化学兵器を使用するのを許したら、すべての国、そして国民に危害が及ぶことになる」と発言した。
また、フランスのフランソワ・テラトレ国連大使は、シリア政府が化学兵器を使用したと断じたうえで、「後戻りできない所まで来た」としたうええ、国際社会が「一丸となって断固たる強い対応を行うべきだ」と主張、「フランスは我々の集団安全保障にとって受け入れられないこの脅威を終わらせるために責任を果たすことになる」との意思を表明した。
一方、ロシアのワシーリー・ネベンジャ国連大使は「米英仏は、アサド政権を退陣させ、ロシアを減退させるためにだけ、嫌疑をかけている…。我々は主権国家に対する違法な軍事行動に向けた危険な軍事的準備に注視している」と述べた。
また、バッシャール・ジャアファリー国連シリア代表は、米国が英国、フランスとともにシリアへの軍事行動を検討していることに関して、これら3カ国が「シリアを攻撃し、主権を侵犯できると考えているのなら、シリア国民はこれに対抗する。シリア国民は一人たりとも、主権侵害を許さない。これはすべてのシリア人の約束であり、米英仏が我々に行うような単なる脅迫ではない」と述べた。
『ハヤート』(4月14日付)、SANA(4月13日付)などが伝えた。
AFP, April 13, 2018、ANHA, April 13, 2018、AP, April 13, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 13, 2018、al-Hayat, April 14, 2018、Reuters, April 13, 2018、SANA, April 13, 2018、UPI, April 13, 2018などをもとに作成。
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