米英仏によるシリアへの攻撃を受け、国連安保理緊急会合がロシアの要請によって開催された。
ロシアのワシーリー・ネベンジャ国連大使は、米英仏のシリア攻撃が、国連安保理決議を経ておらず、国連憲章と国際法を度外視した行為としたうえで、テロ組織を支援し、シリア国内の人道状況をさらに悪化させると非難した。
中国の馬朝旭国連大使は、米英仏の攻撃の根拠となっている塩素ガス使用疑惑事件の真相を究明するために独立調査を実施する必要があると発言、調査結果に先んじて行動に踏み切った三カ国の一方的姿勢が国連憲章への違反だと疑義を呈した。
バッシャール・ジャアファリー国連シリア代表は、米英仏によるシリアへの攻撃を受けてロシアの要請で開催された国連安保理緊急会合で、爆撃がダマスカス郊外県東グータ地方での三カ国が支援するテロ組織が敗北したことへの「復讐」と位置づけたうえで、「テロリストが将来にわたって化学兵器を使用できるというメッセージになった」と指摘、「シリア、その同盟者および友好国はシリアに対して行われた野蛮な攻撃に対する報復を行うと約束する」と強調した。
これに対し、ニッキー・ヘイリー米国連大使は「シリア政府が有毒ガスを再び使用したら、米国は報復する用意がある」と述べた。
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会合ではロシア、中国、ボリビアが、米英仏の攻撃を非難する決議案の採択を求めたが、米国、英国、フランス、スウェーデン、オランダ、ポーランド、コートジボワール、クウェートの8カ国が反対、ペルー、カザフスタン、エチオピア、赤道ギニアの4カ国が棄権し廃案となった。
AFP, April 14, 2018、ANHA, April 14, 2018、AP, April 14, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 14, 2018、al-Hayat, April 15, 2018、Reuters, April 14, 2018、SANA, April 14, 2018、UPI, April 14, 2018などをもとに作成。
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