シリア政府と反体制派の停戦合意を受けて、避難民数千人が帰宅、数千人は逮捕を恐れ帰宅を躊躇(2018年7月7日)

シリア人権監視団によると、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置されている当事者和解調整センター仲介によるシリア政府と南部中央作戦司令室の停戦合意を受けて、6月19日の戦闘激化以降ヨルダン国境地帯で避難生活を送ってきた住民数千人が、戦闘が停止した反体制派支配地域に帰還した。

同監視団によると、その一方で、シリア政府の支配下に復帰した村々の住民は、帰村後の逮捕を恐れて、数千人が帰宅を躊躇しているという。

シリア人権監視団によると、6月19日以降のダルアー県での戦闘員による民間人の死者数は159人(うち子供32人、女性33人)、シリア軍戦死者数は135人、武装集団戦死者数は131人を記録しているという。

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一方、ドゥラル・シャーミーヤ(7月7日付)は、ダルアー県南部でのシリア政府と南部中央作戦司令室の停戦合意(6日)を受けて、シリア政府がヨルダン国境地帯に避難していた住民の帰宅を支援するため、大型バス数十両を派遣した。

大型バスは、ナスィーブ国境通行所に近い自由貿易地域に入り、同地に避難している2万人とも言われる避難民の帰宅を支援する。

なお、帰宅先となる村は、現在シリア政府の支配下にあるが、停戦合意を受けて撤退が予定されているという。

AFP, July 7, 2018、ANHA, July 7, 2018、AP, July 7, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 7, 2018、al-Hayat, July 8, 2018、Reuters, July 7, 2018、SANA, July 7, 2018、UPI, July 7, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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