ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官は、モスクワで記者会見を開き、シリア南西部(スワイダー県、ダルアー県、クナイトラ県)情勢およびロシア軍のシリア国内での任務の進捗状況に関する報告を行った。
記者会見の主な内容は以下の通り:
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「穏健な反体制派」を装っていたヌスラ戦線(現シャーム解放機構)とダーイシュ(イスラーム国)のテロリストが南部の緊張緩和地帯の55%を支配していた。
そのため、(停戦の当事者となるはずの)「穏健な反体制派」の伸長が阻まれ、住民が食糧、医薬品、飲料水の不足に見舞われた。
ロシアは南部の緊張緩和地帯の保証国である米国とヨルダンにこの状況を伝えたが、両国は事態改善の試みを行わなかった。
住民が、ロシア軍当事者和解調整センターに対して、ヌスラ戦線やダーイシュの暴力行為から守って欲しいと要請、一部の「穏健な反体制派」はロシア仲介によるシリア政府との和解に応じ、自発的に武器を棄て、投降した。
過激な戦闘員とその家族はこれに乗じて、イドリブ県に退去した。
その数は9,652人、うち戦闘員は4,297人に及んだ。
ヌスラ戦線はこうした停戦プロセスを反故にしようと試み、これに対してシリア軍は「穏健な反体制派」とともに、掃討戦を実施した。
ロシアの支援を受けるシリア軍は、スワイダー県、ダルアー県、クナイトラ県でダーイシュとヌスラ戦線を殲滅し、同地を奪還した。
解放された地域の総面積は3,332平方キロメートル、146市町村に及び、シリア軍はまたヨルダン国境を完全に掌握した。
ダルアー県クサイル村で包囲されていたダーイシュ戦闘員160人以上がその際に投降した。
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クナイトラ県の停戦監視地域には、ロシア軍憲兵隊に護衛されたUNDOF(国際連合兵力引き離し監視軍)が6年ぶりにパトロール任務を再開した。
ロシア軍憲兵隊は、ラインB(兵力引き離しライン)に監視所8カ所を設置する予定。
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UNDOFの再展開に関して、駐ロシア・イスラエル大使館の報道局は「イスラエルとの合意を受けてロシア軍憲兵隊が展開したことを確認した」と発表した。
スプートニク・ニュース(8月2日付)が伝えた。
Ministry of Defence of the Russian Federation, August 2, 2018、Sputnik News, August 2, 2018をもとに作成。
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