イドリブ県で活動する国民解放戦線はトルコ実効支配地域で活動するシリア国民軍との統合に前向き(2018年8月13日)

国民解放戦線のナージー・ムスタファー報道官(大尉)は声明を出し、トルコの実質占領下にあるアレッポ県北部で活動する国民軍との統合に関して、「この選択肢を検討している。報じられている通りだ。だが、この検討はまだ終わっていない」ことを明らかにした。

ムスタファー報道官はまた「最近シリア解放戦線を結成した組織の一部は、かつて自由シリア軍参謀委員会の傘下にあった。つまり、このアイデアは実行可能だということだ」と付言した。

一方、この統合にトルコの指示があったか否かに関しては「トルコの指示があるのは明白だ。トルコの兄弟はいつも統合や組織的な行動を促してきた」と述べた。

シリア国民軍のハイサム・ウファイスィー参謀副長(大佐)は12日、「必要とあらば、トルコの支援を受けるイドリブ県の革命家諸派とすぐに統合し得る…。ヴィジョンが完全に一致すれば、統合し得る。我々は準備はできている。我々は、革命の目的を代表するあらゆる組織に手を差し伸べている」と述べていた。

国民解放戦線は2018年6月に結成された連合体で、シャーム軍団、自由イドリブ軍、第1沿岸師団、第2沿岸師団、第1歩兵師団、第2軍、精鋭軍、ナスル軍、ダーライヤー・イスラーム殉教者旅団、自由旅団、第23師団、シリア解放戦線(シャーム自由人イスラーム運動、ヌールッディーン・ザンキー運動)、シャームの鷹旅団、自由人軍、ダマスカス連合からなる。

一方、国民軍(ないしはシリア国民軍)は、2017年12月30日にシリア革命反体制勢力国民連立傘下の暫定内閣国防省がアレッポ県アアザーズ市の参謀委員会本部での会合で結成を宣言した反体制武装集団の連合体。

会合には、アレッポ県東部および北部で活動するすべての反体制武装集団(「家の者たち」作戦司令室、「ユーフラテスの盾」作戦司令室、ハワール・キリス作戦司令室所属組織)の幹部が参加した。

2017年9月に「ハワール・キリス作戦司令室」が設置した統合司令部がその原型。

統合司令部は「国民軍ブロック」、「スルターン・ムラード・ブロック」、「ナスル・ブロック」の三つに大別され、スルターン・ムラード師団、スルターン・ウスマーン旅団、精鋭軍、北部の鷹旅団、北部旅団、ハムザ旅団、第9師団、第23師団、ジャズィーラ革命家、末裔軍、スルターン・スライマーン・シャー旅団、シャームの鷹旅団、ムウタスィム旅団、特殊任務旅団、シャーム自由人イスラーム運動、イスラーム軍、覚醒師団、東部自由人、第1連隊、第5連隊、アサーラ・ワ・タンミヤ戦線、サマルカンド旅団、ムンタスィル・ビッラー旅団、ムハンマド・ファーティフ旅団、ワッカース旅団、第3旅団が参加していた。

これが、国民軍を構成する三つ軍団、すなわち第1軍団(国民軍)、第2軍団(スルターン・ムラード軍団)、第3軍団(シャーム戦線軍団)となった。

アラビー21(8月13日付)が伝えた。

al-Durar al-Shamiya, August 13, 2018

AFP, August 13, 2018、ANHA, August 13, 2018、AP, August 13, 2018、Arabi 21, August 13, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2018、al-Hayat, August 14, 2018、Reuters, August 13, 2018、SANA, August 13, 2018、UPI, August 13, 2018などをもとに作成。

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