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クッルナー・シュラカー(12月29日付)は、複数の活動家の情報として、レバノン、イラク、イランなどの28の団体がアサド政権を支援するために民兵を派遣していると断じ、その名称を発表した。
名称が公開された28団体は以下の通り。
1.革命防衛隊(イラン)
2. ヒズブッラー(レバノン)
3. アラブ民族護衛隊
4. シリア民族社会党(レバノン)
5. バアス党レバノン地域指導部(アースィム・カーンスーフ書記長)
6. アブー・ファドル・アッバース旅団(イラク)
7. ズー・フィカール旅団(イラク)
8. イマーム・マフディー軍(イラク)
9. アンマール・ブン・ヤースィル旅団(イラク)
10. ハマド旅団(イラク)
11. ロシア、ウクライナの傭兵
12. フースィー派民兵(イエメン)
13. PFLP-GC民兵
14. アレキサンドレッタ地方解放人民戦線(アリー・カヤーリー)
15. ドルゥーズ派民兵
16. アラブ党(シャーキル・バルジャーウィー)
17. シリア中隊欧州戦線
18. アフル・ハック団(イラク、ムハンマド・タブタバーイー)
19. ロシアの民間治安警備会社(スラヴ軍団)
20. アマル運動(レバノン)
21. アフガン・シーア派民兵
22. アラブ民主党(レバノン)
23. アサドゥッラー・ガーリブ旅団(イラク)
24. レバノン・タウヒード潮流
25. 労働連盟(ザーヒル・ハティーブ)
26. 防衛連隊(ムスタファー・ハムダーン)
27. ホラーサーニー前衛連隊(イラン)
28. イマーム・ジュムタバー旅団(イラク)
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民主的変革諸勢力国民調整委員会のハサン・アブドゥルアズィーム代表とシリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長が、ジュネーブ2会議への対応を協議するため、カイロで会談した。
会談では、すべての反体制勢力が参加を予定する1月のカイロでの対話会合の開催に関して原則合意にいたった、という。
民主的変革諸勢力国民調整委員会のムンズィル・ハッダーム氏がフェイスブックで明らかにした。
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シリア革命家戦線のジャマール・マアルーフ総司令官はロザナ・ラジオ(12月29日付)のインタビューに応じ、戦線が「アッラーの他に神なしという言葉を高め、体制と戦うことが目的としている」としたうえで、「イスラーム戦線は多くの部隊から結成されたが、除外された部隊もあった。我々は残された部隊と協議し、シリア革命家戦線を結成した」と述べた。
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アレッポ県北部で活動するインサーフ旅団のアナス・ナッジャール司令官(アブ・タミーム)は声明を出し、イスラーム戦線のタウヒード旅団に合流すると発表した。
「アブドゥルカーディル・サーリフ氏殺害(11月死亡)への復讐」を行うことが合流の理由だという。
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リハーブ・ニュース(12月30日付)は、複数の信頼できる消息筋の話として、サウジアラビア訪問中のフランスのフランソワ・オランド大統領がリヤドで、シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長と会談し、ジュネーブ2会議への対応などについて協議したと報じた。
ローラン・ファビウス外務大臣は『ハヤート』(12月31日付)に対して、ジャルバー議長が会談で、アサド政権による攻撃激化と国際社会による反応の薄さが、「ジュネーブ2会議への参加を困難としていると述べ…ジュネーブ2会議への懸念」を表明、さらなる支援を要請したことを明らかにした。
これに対して、オランド大統領は、ジャルバー議長が予定しているロシア訪問に関して「穏健な反体制勢力が存在することをロシア側に示すことは良いことだ」と述べたうえで、ジャルバー議長に対して、移行期政府樹立のため、ジュネーブ2会議に参加するよう呼びかけたという。
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シリア人権監視団は、12月半ば以降の軍の「樽爆弾」などによる爆撃での死者数が517人にのぼっていると発表した。
犠牲者のうち、18歳以下の子供は151人、女性は46人だという。
AFP(12月29日付)が伝えた。
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コルドバ対話会合は声明を出し、1月9、10日にスペイン外務省とEUの呼びかけのもと反体制勢力の会合を開催し、諸外国のシリアへの内政干渉、現行憲法(2012年2月制定)など法的枠組みの再考などを協議すると発表した。
ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣は、「対シリア戦争抵抗報道会合」使節団と会談し、ジュネーブ2会議に関して「シリアはイランの大会参加を強く主張しており、米国や自称反体制派が政治的理由でイランを排除しようとすることは非論理的、不条理だ」と述べた。
またムアッリム大臣は「ジュネーブ2会議が期日通りに開催されない場合、反体制勢力の使節団の結成に失敗したことを米国が問われることになる…。我々は大会に参加するシリア人とともに、シリア国民が合意するような未来への行程を描き出したい」と付言した。
さらに「ジュネーブ2会議に行って、権力を移乗されると確信している反体制勢力の…幻想はたくさんだ」と述べた。
使節団はまた、ワーイル・ハルキー首相とも会談した。
SANA(12月29日付)が報じた。
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キンダ・シャンマート社会問題大臣は、シリア軍の援護のもと、ダマスカス県アドラー市ウンマーリーヤ地区住民5,000人以上が避難に成功したと発表した。
SANA(12月29日付)が伝えた。
イドリブ県では、『ハヤート』(12月30日付)が、シリア人権監視団など複数の活動家・団体の話として、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が、カフルナブル市の反体制活動家の広報局、地元評議会、フライシュ放送(ラジオ局)事務所、『グルバール』誌事務所を襲撃し、活動家6人を拘束し、機材などを略奪した、と報じた。
これに関して、シリア人権監視団は、トルクメン山(ラタキア県ラビーア町一帯)で「何者か」が反体制勢力の広報局を襲撃し、機材を強奪、職員を連れ去ったと発表した。
一方、SANA(12月29日付)によると、カフルウバイド村、サルジャ村、マアッラトミスリーン市、ファイルーン市、アブー・ズフール航空基地周辺、シュワイハ市、ダブスィーヤ市、ブワイティー市、マラティーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、ハック旅団の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ダイル・ザウル県では、クッルナー・シュラカー(12月29日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線がブーカマール市の地元評議会を占拠した。
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リハーブ・ニュース(12月30日付)によると、イドリブ県アリーハー市の避難民キャンプで火災が発生し、5人が負傷した。
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ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(12月29日付)によると、カーミシュリー市カッドゥール・ベク地区にある民主統一党人民会館のハーリド・タンムー館長が乗った自動車に仕掛けられた爆弾が爆発し、タンムー氏が負傷した。
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ダマスカス郊外県では、SANA(12月29日付)によると、アドラー市ウンマーリーヤ地区で、「武装テロ集団」の退去を求めるデモが発生し、多数の住民が参加した。
こうしたなか、シリア軍は同地区住民の避難を援護する一方、住民を襲撃しようとした武装集団と交戦、複数の戦闘員を殺傷したという。
またアドラー市(旧市街)、ハラスター市、ザバダーニー市、リーマー農場、ドゥーマー市などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、アッラーの獅子旅団、ドゥーマー殉教者旅団、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム旅団の外国人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。
このほか、アドラー刑務所周辺に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾1発が着弾し、子供2人を含む市民6人が負傷した。
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ヒムス県では、SANA(12月29日付)によると、カフルラーター市、ハーリディーヤ村、南マシュジャル村、シャーイル山(ハマー県)西部で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ハマー県では、SANA(12月29日付)によると、ムガイル村、カストゥーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャーム自由人運動の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ダルアー県では、SANA(12月29日付)によると、ダルアー市各所、アトマーン村、ジャースィム市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、クライシュの鷹大隊の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。
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アレッポ県では、SANA(12月29日付)によると、ザルズール村、アルバイド村、クワイリス村、バヤーヌーン町、シャイフ・ナッジャール市(工業団地地区)、ダイル・ハーフィル市、アレッポ市カースティールー地区、ワディーヒー村、マンスーラ村、カフルダーイル村、アレッポ中央刑務所周辺、アンジャーラ村、ナッカーリーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
アレッポ市では、ジャンドゥール交差点、カルム・マイサル地区、カルム・カスル地区、ジュダイダ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ラタキア県では、SANA(12月29日付)によると、ダルーシャーン村、ガントゥーフ山、ダイル・ハンナー村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ダマスカス県では、SANA(12月29日付)によると、アッバースィーイーン地区、カッバース地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾1発が着弾し、市民1人が死亡、3人が負傷した。
AFP(12月29日付)は、レバノン軍報道官の話として、レバノン領内から何者かが発射したロケット弾2発がイスラエル北部のキリヤト・シュモナ市に着弾した。
砲撃を受け、イスラエル軍が直ちに応戦し、ベカーア県ラーシャイヤー市、ナバティーヤ県ハースバイヤー郡ラーシャイヤー・フハール市間、マリーヤ、イブル・サーキー、ワッザーニー、カフルシューバー、ヒヤーム、サルダ一帯に迫撃砲20発を発射した。
双方の砲撃による死傷者はなかった。
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NNA(12月29日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール市に、シリア領内から発射された迫撃砲弾が着弾した。
死傷者はなかった。
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サウジアラビアで事実上の亡命生活を送るサアド・ハリーリー元首相は、リヤドを訪問中のフランスのフランソワ・オランド大統領と会談し、レバノン特別法廷、シリアの紛争などについて協議した。
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『ウォール・ストリート・ジャーナル』(12月30日付)は、ムハンマド・シャタフ元財務大臣が暗殺直前にイランのハサン・ロウハーニー大統領宛に公開書簡を送付し、ヒズブッラーを含むレバノンの各勢力のシリアの紛争への軍事的関与を停止させ、レバノンに不関与政策を貫徹させるよう求めていたと報じた。
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相はイスラエル領内へのロケット弾着弾に関して「ヒズブッラーは数千発のロケット弾とミサイルを一般市民のなかに展開させている。レバノンの政府と軍の保護下で二重の罪を犯しているのに、誰も何もしない」と批判した。
またネタニヤフ首相は「シリア政府が国民を虐殺し、外国のテロ組織が武装するのを支援し続けるイランがヒズブッラーの背後にいることを知っている…。レバノンから我が国の領土への砲撃に寛容ではいられない。レバノンの政府と軍に砲撃の責任があると考えている」と付言した。
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イラク諜報機関高官は、『ハヤート』(12月30日付)に対し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)のアブー・ムハンマド・アドナーニー報道官が2005年から2010年までの5年間、イラクで投獄されていた人物と同一人物であることを明らかにした。
アドナーニー報道官は、「シャームのアミール」を務めていた2005年5月31日、アンバール県で逮捕され、5年間投獄されたのち、2010年に釈放され、「ヤースィル・ハルフ・フサイン・ニザール・ラーウィー」の偽名で活動、その後、「アブー・ムハンマド・アドナーニー・ターハー・ビンシー」、「ジャービル・ターハー・ファッラーフ」、「アブー・ハッターブ」、「アブー・サーディク・ラーウィー」などを名乗り、活動を続けたのだという。
高官は、アドナーニー氏が1977年生まれのアンバール県ハディーサ郡育ちで、母親の名前がハディージャ・ハーミドであることを明らかにしたが、同氏の本名については明かさなかった。
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UPI(12月29日付)によると、パレスチナのガザ市で、ダマスカス県ヤルムーク区のパレスチナ難民キャンプの惨状に抗議するデモが行われ、活動家らが参加した。
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英国のデヴィッド・キャメロン首相、自由民主党のニック・クレッグ党首、労働党のエド・ミリバンド党首が共同声明を出し、シリアでの紛争の被災者を支援するための緊急救済委員会の設置を呼びかけた。
AFP, December 29, 2013、AP, December 29, 2013、Champress, December 29, 2013、al-Hayat, December 30, 2013, December 31, 2013、Kull-na Shuraka’, December 29, 2013, December 29, 2013、Naharnet, December 29, 2013、NNA, December 29, 2013、Reuters, December 29, 2013、Rihab News, December 29, 2013、Radio Rozana, December 29, 2013、SANA, December 29, 2013、UPI, December 29, 2013、The Wall Street Journal, December 29, 2013などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
ナハールネット(11月21日付…
イドリブ県では、テレグラムの「…