イランのファルス通信(8月28日付)は、米諜報機関の使節団がシリアを極秘訪問したと伝えた。
同通信社によると、28日深夜、UAEの特別機1機がダマスカス国際空港に到着、その約40分後に、黒塗りの四輪駆動車多数からなる車列が特別機に乗っていた米諜報機関の高官を乗せて、ダマスカス県マッザ区にある、アリー・マムルーク国民安全保障会議議長の事務所に向かったという。
米諜報機関の使節団は、この事務所で、マムルーク国民安全保障会議議長のほか、ディーブ・ザイトゥーン総合情報部長、ムワッファク・アスアド少将(参謀副長)と約4時間にわたり会談、シリア情勢、中東地域情勢などについて意見を交わしたという。
同通信社によると、この会談で、米諜報機関の使節団は、米軍をタンフ国境通行所(ヒムス県)から撤退させる用意があるとマムルーク国民安全保障会議議長らに伝える一方、その見返りとして、イランのシリア南部からの完全撤退、シリア東部の油田地帯での米企業の利権の文書による承認、シリア政府が把握している反体制武装集団や外国人戦闘員についての情報(死者数、生存情報など)の提供、を求めたという。
これに対して、マムルーク国民安全保障会議議長はイランの撤退を拒否する一方、米企業の利権の承認については、シリア政府が策定する復興政策において善意に基づいて米企業の参入を認める可能性を示唆したという。
反体制武装集団の情報については、二国間の関係が確定しない限りは協力できないとの姿勢を示したという。
AFP, August 28, 2018、ANHA, August 28, 2018、AP, August 28, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 28, 2018、FARS, August 28, 2018、al-Hayat, August 29, 2018、Reuters, August 28, 2018、SANA, August 28, 2018、UPI, August 28, 2018などをもとに作成。
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