アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表は国連安保理会合でジュネーブ2会議の結果など、シリア情勢の進捗報告を行った。
ブラーヒーミー共同特別代表は、シリアで大統領選挙実施に向けた動きが進むなか、ジュネーブ2会議第3ラウンド再開に悲観的な見解を示した。
西側外交筋によると、ブラーヒーミー共同特別代表は、ジュネーブ2会議の第3ラウンドが「テロとの戦い」と移行期統治機関設置の問題の並行審議と、大統領選挙をめぐる問題への対処、という2点において原則合意しなければ不可能だとの見解を示した。
同消息筋によると、ブラーヒーミー共同特別代表はまた、アサド大統領が再選されれば、現政権が移行期統治機関設置の問題を交渉することに無関心だとの事実を反体制勢力に突きつけることになる、と警鐘を鳴らしたうえで、第3ラウンド開催の可能性を悲観した、という。
そのうえで、ブラーヒーミー共同特別代表は、「婉曲的に」辞意を表明したが、潘事務総長や安保理メンバーから「彼の代わりを見つけることは容易なことでない」と慰留を求められたという。
ブラーヒーミー共同代表は、アサド政権に圧力をかけ、移行期統治機関設置問題とテロとの戦いの並行審議を受諾させるようロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣に求めたことを明らかにしたが、シリア政府はこれを拒否したという。
一方、フランスは会合で、ブラーヒーミー共同特別代表の活動を全面支持し、ジュネーブ2会議の再開を求める国連安保理決議の採択を提案した、という。
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国連の潘基文事務総長は、「地域諸国、国際社会、とりわけ米仏が…ジュネーブ2会議再開に向けて目に見える措置を講じる」よう呼びかける一方、「政治的解決のみがシリア人が身を置く悪夢を終わらせることができる」と強調、アサド政権と反体制勢力にそのための責任を果たすよう求めた。
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欧州司法裁判所は、アサド大統領の姉で故アースィフ・シャウカト副参謀長の妻のブシュラー・アサド氏(ドバイ在住)をEUが定める対シリア制裁対象者リストに含めるとの判断を下した。
同裁判所はリストへの追加の理由に関して「ブシュラー氏がシリア大統領の姉だという事実だけで充分だ…。(EUは彼女がシリア高官とつながりがあるとみなすことは可能だ」と発表した。
これに関して『ハヤート』(3月13日付)は、EUはブシュラー氏が大統領の親族だという理由だけで制裁対象とした、と批判的に報じた。
AFP, March 12, 2014、AP, March 12, 2014、ARA News, March 12, 2014、Champress, March 12, 2014、al-Hayat, March 13, 2014、Iraqinews.com, March 12, 2014、Kull-na Shuraka’, March 12, 2014、Naharnet, March 12, 2014、NNA, March 12, 2014、Reuters, March 12, 2014、SANA, March 12, 2014、UPI, March 12, 2014などをもとに作成。
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