首都ダマスカスのマッザ航空基地で爆発が発生、シリア軍はイスラエル軍による爆撃を否定、イスラエル国会議員は爆撃を認める。マーヒル・アサド少将負傷説も浮上(2018年9月2日)

ヤウミーヤート・カザーイフ・フィー・ディマシュク(9月2日付)などによると、1日深夜から2日未明にかけて、首都ダマスカスおよびその近郊にイスラエル軍によると思われるミサイル攻撃が行われた。

ミサイルが着弾したと思われる爆発が、首都ダマスカスに位置するマッザ航空基地、ダマスカス郊外県クドスィーヤー市郊外などで複数回発生、またシリア軍の防空部隊が応戦したという。

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このうち、マッザ航空基地での爆発に関して、ヒズブッラーに近いエルナシュラ(9月2日付)は、「爆発はイスラエル軍戦闘機の爆撃によるもので、ミサイル複数発が発射された」と伝えた。

親政権系サイトのディマシュク・アーン(9月2日付)は、「ミサイル5発がマッザ航空基地の弾薬庫複数棟を標的として発射され、そのほとんどが破壊された」と伝えた。

サウト・アースィマ(9月2日付)も、「ミサイル5発によってマッザ航空基地の弾薬庫複数棟が完全に破壊される一方、シリア軍は対地地対空ミサイルを発射し、迎撃した」と伝えた。

一方、ロイター通信(9月2日付)は、シリア政府を支援する域内同盟者筋の話として、「爆発はマッザ航空基地へのミサイル攻撃によるもので、シリアの防空システムが攻撃を撃退した」と伝えた。

また、英国で活動する反体制系NGOのシリア人権監視団は、「爆発はイスラエル軍の爆撃によるもので、複数の死傷者が出た」と発表した。

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しかし、SANA(9月2日付)は、軍消息筋の話として、イスラエル軍の攻撃ではなく、爆発音は「電気ショートが原因で弾薬庫で発生した爆発によるもの」と伝えた。

al-Durar al-Shamiya, September 2, 2018

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これに対し、イスラエルのKAN 11チャンネル(9月2日付)は、イスラエル国会(クネセト)の外務安全保障委員会のアヴィ・ディヒテル委員長が、「シリア軍がイドリブ県での戦闘準備に専念しているのに乗じて、イスラエル軍がマッザ航空基地を狙った」と述べたと伝えた。

また、イスラエルの『マアレヴ』(9月2日付)は、この攻撃で、シリア軍とイラン・イスラーム革命防衛隊の兵士35人が死亡、そのなかにはモルシェド・ハムザーニー革命防衛隊司令官が含まれていると伝えた。

また、同紙は、この攻撃によって、大統領の弟で第4師団の実質的な司令官であるマーヒル・アサド少将が負傷したとの情報が流れていると伝えた。

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さらに、反体制系サイトのドゥラル・シャーミーヤ(9月2日付)は、活動家らが撮影したという爆撃現場の写真複数点を公開し、弾薬庫が爆発したとのシリア軍消息筋の発表がウソだと伝えた。

al-Durar al-Shamiya, September 2, 2018

al-Durar al-Shamiya, September 2, 2018

al-Durar al-Shamiya, September 2, 2018

AFP, September 2, 2018、ANHA, September 2, 2018、AP, September 2, 2018、Dimashq al-An, September 2, 2018、al-Durar al-Shamiya, September 2, 2018、Elnashra, September 2, 2018、al-Hayat, September 3, 2018、KAN 11, September 2, 2018、Maariv, September 2, 2018、Reuters, September 2, 2018、SANA, September 2, 2018、Sawt al-‘Asima, September 2, 2018、UPI, September 2, 2018、Yawmiyat al-Qadhifa fi Dimashq, September 2, 2018などをもとに作成。

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