Contents
ソルボンヌ大学のブルハーン・ガルユーン教授はAKI(5月5日付)に対し、事態の収拾にはアサド政権と反体制勢力の対話が不可欠だとしたうえで、政権によるデモ弾圧を批判、「政権には対話の意思はない」と糾弾した。
ガルユーン教授はまた、反体制デモが一潮流、一組織の運動ではなく、全国民的運動だと主張した。
**
シリア人権監視団は、4月29日の金曜礼拝直前に数百人の市民が拘束され、国家侮辱罪と煽動罪を問われ起訴されていると発表した。
ロイター通信(5月5日付)が伝えた。
**
クッルナー・シュラカー(5月6日付)によると、イスラーム文明協会のシャイフ、アフマド・ムアーッズ・ハティーブ氏が逮捕された。
**
サワー青年連立は声明を出し、カーミシュリー市で反体制デモに参加していた若者が5月3日以降消息を絶ったと発表した。
アサド大統領は、スワイダー県の名士からなる使節団と青年使節団と会見し、国内情勢について意見を聴取した。
**
内務省は声明を出し、投降した361人を「祖国と国民の安全を害す行動を繰り返さない」と誓約させた後に釈放したと発表した。
**
SANA(5月5日付)は、内務省が総合情報部内務治安課の隊員を募集、法律学などの学位を持つ青年男女を優先的に士官に任用すると発表したと伝えた。
**
SANA(5月5日付)によると、ダマスカス県のフランス大使館前でフランスの対シリア政策に抗議するデモが行われ、数百人が参加した。
ダマスカス郊外県では、複数の目撃者によると、治安部隊がサクバー市、アルバイン市、タッル市に展開し、大規模な逮捕摘発活動を断行した。
AFP(5月5日付)は、人権活動家の話として、サクバー市では早朝、2,000人以上の軍・治安要員が動員され、約300人を逮捕したと報じた。
別の活動家によると、未明にも、治安部隊が容疑者リストを持って、一軒一軒を訪問し、逮捕を行う一方、また市内各所に検問所が設置され、恣意的逮捕を行ったという。
一方、シリア人権機構(SWASIAH)は、アルバイン市、タッル市で、治安部隊が少なくとも80人の男女子供を逮捕し、タッル市では70歳以上の男性5人も逮捕された、と発表した。
**
タルトゥース県では、ロイター通信(5月5日付)によると、バーニヤース市最大のスークがある地区に軍が展開、また市内各所に検問所を設けて閉鎖、10人を逮捕した。
また複数の目撃者によると、戦車・装甲車数十輌がバーニヤース市から10キロ離れたサフム・バフル村に集結した。
**
ダルアー県では、軍消息筋によると、軍部隊が朝、「市民の要請に応えて…テロ集団の追跡を行ってきたダルアー市からの段階的撤退」を開始した。SANA(5月5日付)が報じた。
ロイター通信(5月5日付)は、目撃者の話として、戦車約30輌がダルアー市を撤退し、北部に向かっていったと報じた。
しかし同報道によると、装甲車に支援された軍部隊が依然としてダルアー市内の各入り口に展開しているという。
**
ハサカ県では、シリア人権委員会によると、カーミシュリー市で4月22日のデモで治安部隊に撃たれて負傷していた活動家が入院中の病院で逮捕された。
ナハールネット(5月6日付)は、シリアで教練中のレバノン軍士官(アレッポ、ヒムスの士官学校に在籍する6人)がシリア側の要請で帰国したと報じた。
フランスのアラン・ジュペ外務大臣は、対シリア制裁(資産凍結、渡航禁止)に関して、「(制裁)リストに誰を含めるかに関してはいまだ合意がない」と改めて述べた。
ジュペ外務大臣はしかし、ローマでの「リビア連絡グループ」の会合後、「我々は現在、制裁が科される対象人物のリストの最終検討を行っている。フランスはアサドをリストに含めることを望んでいる」と付言した。
**
イタリアのフランコ・フラティニ外務大臣は、ヒラリー・クリントン米国務長官との会談で、米国とイタリアがダマスカスに「暴力行為の停止と対話の再開」を呼びかけたと述べた。
フラティニ外務大臣はEUによる対シリア制裁に関しても、「協力合意のためのEUとの交渉停止」も含むだろうと明言した。
**
英国のウィリアム・ヘイグ外務大臣は、アサド政権に圧力をかけ、弾圧停止と改革実施を求めると述べ、国連安保理での対シリア非難決議の採択をめざす姿勢を改めて示した。
ロイター通信(5月5日付)が伝えた。
**
『ドゥストゥール』(5月5日付)によると、ジャマール・アブドゥンナースィル(ナセル)元大統領の息子アブドゥルハキーム市がアサド大統領に書簡を送り、ハサン・アブドゥルアズィーム弁護士ら政治犯の釈放を求めた
**
フランス24(5月5日付)は、デモ参加者の頭を狙撃するよう命令されたと証言する治安部隊隊員の映像を放映した。
AFP, May 5, 2011、Akhbar al-Sharq, May 5, 2011、AKI, May 5, 2011、al-Dustur, May 5, 2011、France 24, May 5, 2011、al-Hayat, May 6, 2011 、Kull-na Shuraka’, May 5, 2011、May 6, 2011, May 7, 2011、Naharnet, May 5, 2011、Reuters, May 5, 2011、SANA, May 5, 2011をもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
イドリブ県では、テレグラムの「…
イランを訪問中のバッサーム・サ…