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反体制活動家らはフェイスブックなどを通じて 「挑戦の金曜日」と銘打って反体制デモを行うよう呼びかけた。
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クッルナー・シュラカー(5月8日付)などによると、反体制活動家のリヤード・サイフ元人民議会議員が当局によって逮捕された。
同報道によると、ダマスカス県マイダーン地区の反体制デモに参加したことがサイフ元議員の主因だという。
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スハイル・アタースィー氏は、フランス24(5月6日付)に出演し、EUの対シリア制裁の対象にアサド大統領が含まれていないことを批判、現政権が違法だと断じたうえで、アサド大統領自身に制裁を科すか、解任されねばならない、と述べた。
アサド大統領は、殉教者記念日(5月6日)に合わせてダマスカス県カシオン山の殉教者記念碑を訪問、献花した。
訪問には、アリー・ハビーブ国防大臣、ダーウド・ラージハ参謀長らが随行した。
SANA(5月6日付)が伝えた。
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内務省は、各県で暴動に関与したとする166人が関係当局に投降、これにより投降者総数は719人に達したと発表した。
SANA(5月6日付)が伝えた。
複数の都市・村で金曜礼拝後に反体制デモが発生し、『ハヤート』(5月7日付)によると「数万人」が参加、軍・治安部隊の介入とデモ参加者の暴徒化によって数十人が死傷、逮捕された。
クッルナー・シュラカー(5月6日付)によると、デモ弾圧で少なくとも6人が死亡した。
またアフバール・シャルク(5月7日付)によると、死者は40人以上に及んだという。
シリア人権国民機構のアンマール・カルビー代表(カイロ)は、ロイター通信(5月6日付)に対して「現在、ハマーでは6人、ヒムスでは15人が死亡したと確認している」と述べた。
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ヒムス県では、複数の目撃者によると、軍の戦車がヒムス市のバーブ・アムル地区、ダイル・バアルバ地区、アシーラ地区などに集結し、反体制デモの排除にあたった。
また人権活動家によると、治安部隊は発電所に発砲し、ヒムス市複数の地区で停電が発生した。
一方、SANA(5月6日付)とシリア・アラブ・テレビ(5月6日付)は、武装集団によってヒムス市で警部1人、警官4人が射殺されたと報じた。
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ダマスカス郊外県では、複数の目撃者によると、サクバー市、タッル市などで反体制デモが発生した。
反体制活動家のウィサーム・タリーフ氏によると、サクバー市では約200人の住民が、主要な街道に出て行進を行い、治安部隊が逮捕した親類数百人の釈放を求めた。
またタッル市では、チア部隊がデモ参加者に発砲し、複数人が負傷した。
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ハサカ県では、複数の活動家によると、クッルナー・シュラカー(5月6日付)によると、カーミシュリー市、ダルバースィーヤ市、アームーダー市で若者らが金曜礼拝後に反体制デモを行った。
法律家のハサン・バッルーがAFP(5月6日付)に述べたところによると、「約5,000人がカーミシュリー市でデモを行い、国民統合やダルアー市民との団結を訴えるスローガンを連呼した」。
また「アームーダー市では、治安当局が多くの人々にデモを行わないとの誓約書への署名を求めていたにもかかわらず、3,000人以上が街頭に出た」。
さらに「ダルバースィーヤ市でのデモには約1,000人が参加、「いかなる集団でも、政党でもない、我々の革命は若者の革命だ」とのスローガンが掲げられた」という。
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タルトゥース県では、AFP(5月6日付)によると、バーニヤース市で反体制デモが発生し、約5,000人が参加した。
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ダルアー県では、『ハヤート』(5月7日付)によると、シリア軍が一昨日から始めていたダルアー市からの撤退を完了した。
一方、ロイター通信(5月6日付)によると、タファス市、ジャースィム市などで反体制デモが発生した。
このうちタファス市には、近隣の村などから住民2,000人が集まり、政権打倒を求め、ダルアー市に入ろうとしたが、同市の入り口を閉鎖する軍・治安部隊に阻止された。
他方、『ハヤート』(5月7日付)は、軍が撤退したダルアー市内で、治安担当者同行のもと、住民に対する取材を行った。
住民の多くは、同市の混乱が「覆面をした武装集団」によるものだと証言し、軍の介入によって事態が収拾したことを強調したが、記者に同行する治安担当者やカメラを恐れているように見えたという。
なお複数の人権団体によると、3月半ばの抗議行動開始以来、ダルアー県では300人が死亡し、5,000人が逮捕されたという。
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このほか、アレッポ県アレッポ市、イドリブ県カフルナブル市、ハマー県ハマー市などでも反体制デモが発生した。
EU各国大使会合で、シリア国内での暴力行使に関与した高官13人の資産凍結と渡航禁止が決定された。
EU高官がロイター通信(5月6日付)に述べたところによると、制裁リストにはアサド大統領や国防大臣の氏名は盛り込まれていないが、適切な時にその名前が追加される可能性はあるという。
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ファルハーン・ハック国連報道官は記者団に対し、国連人権委員会の調査団が人権状況を評価するためダルアー市に入る許可をシリア政府から得たと述べた。
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国連潘事務総長は訪問先のブルガリア(ソフィア)で、シリア情勢について発言した。
潘事務総長は、5日のアサド大統領との電話会談を含めて、2011年3月の紛争勃発以降3度にわたり大統領と会談していると述べたうえで、5日の電話で、アサド大統領から「なぜ電話をしてきたのか」と言われたことを明らかにした。
アサド政権の言葉に対して、潘事務総長は「国連事務総長の立場で、すべての加盟国首脳を会談する資格があり、人権と民間人保護の問題について話したい。内政干渉はしないが、シリアにおいて違反がなされている」と応えると、アサド大統領は「そうした報道は正しくない。事態は掌握されている」と述べたという。
また潘事務総長は「調査チームの派遣を認めて欲しい」と要請すると、アサド大統領は同意したという。
『ハヤート』(5月6日付)が伝えた。
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イラン外務省は声明を出し、シリア国内の混乱に対する米国の対応を「日和見的」と批判した。
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AFP(5月6日付)によると、ヨルダンの対シリア国境の町ラムサーでダルアーとの連帯を求めるデモが行われ、約300人のヨルダン人が参加した。
AFP, May 6, 2011、Akhbar al-Sharq, May 6, 2011, May 7, 2011、France 24, May 6, 2011、al-Hayat, May 7, 2011 、Kull-na Shuraka’, May 6, 2011、May 8, 2011、Reuters, May 6,
2011、SANA, May 6, 2011をもとに作成。
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