アサド大統領はクウェート日刊紙『シャーヒド』(10月3日付)の単独インタビューに応じた。
アサド大統領がアラブ湾岸諸国のメディアのインタビューに応じるのは、2011年に「アラブの春」がシリアに波及して以降ではこれが初めて。
イタンビューは首都ダマスカスの大統領官邸で、1時間半にわたって行われた。
インタビューにおけるアサド大統領の主な発言は以下の通り:
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「報道機関としてのあなた方の役割に感謝します。あなた方は、誰も本当のことを言おうとしないなかで、率直に、そして明白に意見を述べられてきました」。
「アラブ・メディアは、残念ながら、中東諸国、とりわけシリアのイメージを歪めようとするのに躍起なシオニスト・米国の報道機関の背後に追いやられてしまっている。彼らの情報戦とは、嘘と偽りを駆使した非常に酷いもので、人々は真実と虚偽の間で迷いでしまった。しかし、意識の高いシリア国民はSNSを通じて事態を注視してきた」。
「クウェートはメディアを通じて事態を監視する役割を果たしてきた。あなた方が民主主義、自由、表現といった伝統のある国にいなければ、そこようなことはなされなかったでしょう」。
「我々はおかげさまで、ほとんどの都市でテロ犯罪者を捕らえ、市民をテロから守る備えができました…。我々は地域復興を開始しました…。近い将来、シリアは全土においてその支配、そして法を回復するでしょう。アラブ性(ウルーバ)を誇るシリアのいかなる場所にも主権が及ばない状態にはならないでしょう」。
「多くのアラブ諸国と我々の間には深い相互理解があります。また西側諸国のなかには大使館を再開することを計画・準備している国もあります。西側諸国、そしてアラブ諸国の使節団が実際にシリアを訪れて、外交、経済、産業といった分野での関係再開の調整を行い始めています」。
「近い将来、このテロ戦争の内幕が暴かれ、政治的ゲームに変化が生じ、シリアが民族の大義を支援するという枢軸的な役割を回復するでしょう。また、その前に、すべての避難民が自らの都市、町、村に戻るでしょう」。
「ロシアの役割は確固たるものとなっており、中国、インド、そしてその他の友好国とも協力しています…。国際社会のパワーバランスは、今後変化し、より良くなるでしょう」。
「我々は今後、産業復興を開始し、中東地域においても秀でていたシリアの産業を支援するでしょう。さまざまな企業が、地元の企業、アラブ諸国や諸外国との合弁企業のいかんにかかわらず、支援を受け、復旧を遂げるでしょう」。
「我々は農業にも高い関心をもっちえます。この地域で品質の高い果物、野菜を生産してきたのはシリアです。我々は農産物を世界中に輸出したいと考えています」。
「さらに、観光、芸術、文化の門戸を開くでしょう。シリアはかつて、文化、芸術、創造に富んだ国だったからです…。ダマスカスに来て、どのような感想を持ちましたか?」。
AFP, October 3, 2018、ANHA, October 3, 2018、AP, October 3, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 3, 2018、al-Hayat, October 4, 2018、Reuters, October 3, 2018、SANA, October 3, 2018、al-Shahid, October 3, 2018、UPI, October 3, 2018などをもとに作成。
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