カザフスタンの首都アスタナで、ロシア、トルコ、イランによるアスタナ11会議が2日間の日程で開幕した。
会議には、三カ国の代表のほか、シリア政府(バッシャール・ジャアファリー国連シリア代表)、反体制派諸派(団長はアフマド・トゥウマシリア革命反体制勢力国民連立暫定内閣前首班、報道官はアイマン・アースィミー氏が務め、ヤースィル・アブドゥッラフマーン氏、ヤースィル・ファルハーン氏ら)、そして国連の代表(スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表)が参加。
アナトリア通信(11月28日付)によると、初日となる28日には、市内のザ・リッツ・カールトン・ホテルでロシアとシリア政府の代表団が会談した。
また、SANA(11月28日付)によると、シリア政府代表団は、カザフスタンのカイラット・アブドラフマノフ外務大臣、ロシアの使節団、ホセイン・ジャーベリー・アンサーリー・アラブ・アフリカ担当外務副大臣を団長とするイランの使節団と会談した。
ロシアの代表団を率いるアレクサンドル・ラヴレンチエフ・シリア問題担当大統領特使は、記者会見で、制憲委員会の設置、難民の状況、そしてイドリブ県の戦況の三つを協議すると述べた。
そのうえで、参加者が、イドリブ県の緊張緩和地帯だけでなく、シリア情勢全般について意見を交わし、シリア南部、イラク国境地域などの情勢が改善しつつあることを確認するとともに、イドリブ県にかかるこれまでの合意を引き続き遵守することで改めて一致したことを明らかにした。
また、イドリブ県には依然としてヌスラ戦線(シャーム解放機構)のテロリスト約1万5000人が残留していると指摘、ダーイシュ(イスラーム国)、ヌスラ戦線をはじめとするテロ組織を根絶するまで「テロとの戦い」を継続するとしたうえで、ロシアは難民帰還や安定回復に向けて可能なあらゆる支援を継続すると強調した。
ラヴレンチエフ特使によると、参加者はまた、シリア東部の状況、とりわけ米軍の違法な占領への対応についても協議したという。
一方、インターファクス通信(11月28日付)がロシア代表団筋の話として伝えたところによると、制憲委員会の設置に関しては、メンバーの75%は確定したとしつつ、市民社会代表の人選について、シリア政府、反体制派諸派の対立が続いたという。
AFP, November 28, 2018、Anadolu Ajansı, November 28, 2018、ANHA, November 28, 2018、AP, November 28, 2018、al-Durar al-Shamiya, November 28, 2018、al-Hayat, November 29, 2018、Interfax, November 28, 2018、Reuters, November 28, 2018、SANA, November 28, 2018、UPI, November 28, 2018などをもとに作成。
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