人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍総司令部は声明を出し、ドナルド・トランプ米政権がシリアから地上部隊の撤退開始を発表したことを非難する声明を出した。
シリア民主軍総司令部は声明のなかで「我々がダーイシュ(イスラーム国)最後の拠点でテロに対する熾烈な戦いを行い、解放された地域でテロのスリーパー・セルと戦っているなか…、ホワイトハウスの決定は…、テロとの戦いに悪影響を及ぼし、テロおよびそれを支援する者たちが息を吹き返し、地域において反撃テロを実行する政治・軍事的な契機を与えてしまうだろう」と懸念を表明した。
そのうえで、「テロとの戦いはいまだ終わっておらず…、その重大な局面において、皆の努力を倍増させ、有志連合のさらなる支援が求められる」と強調し、「撤退決定はテロ組織を根絶する努力に直接打撃を与え、世界の平和と安定に深刻な悪影響を与え、治安と安定を希求する諸国民を失望させる」と述べた。
シリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会も声明を出し、トランプ政権の決定が「不安定な状況のもと、トルコの脅迫が続くなかで行われた」と指摘、「シリア領内における(トルコの)古くからの野望を実現しようとする新たな危機に扉を開くことになる」と警戒感を示した。
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シリア民主評議会はまた、この決定が「ダーイシュ(イスラーム国)が勢力を盛り返す機会を与え、国際の平和と安全に脅威をもたらす…。シリア民主軍は米軍の撤退が有志連合の活動に悪影響しかもたらない」と非難した。
ANHA(12月20日付)が伝えた。
AFP, December 20, 2018、ANHA, December 20, 2018、AP, December 20, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 20, 2018、al-Hayat, December 21, 2018、Reuters, December 20, 2018、SANA, December 20, 2018、UPI, December 20, 2018などをもとに作成。
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