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イスラエル軍は前日に続いてシリア領内各所を爆撃:ダブル・タップにより少なくとも4人死亡、6人負傷(2019年1月21日)

SANA(1月21日付)は、軍消息筋の話として、イスラエル軍が20日に続いて21日午前1時10分、シリア領内を空対地ミサイルと地対地ミサイルによって波状攻撃を行い、シリア軍防空部隊が迎撃し、そのほとんどを破壊、数十発を目標に到達する前に撃墜したと伝えた。

イスラエル軍がシリア領内に対して「ダブル・タップ」を行うのは、シリア内戦発生(2011年)以降ではこれが初めて。

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ロシア国防省は声明を出し、シリア軍防空部隊が、イスラエル軍戦闘機が発射した弾道ミサイルなど30発以上を撃墜したと発表した。

声明によると、イスラエル軍戦闘機複数機が3度にわたり、シリアの西、南西、そして南から同国を爆撃し、シリア軍兵士4人が死亡、6人が負傷、ダマスカス国際空港のインフラの一部が破損したという。

また、シリア人権監視団によると、イスラエル軍のミサイル攻撃はダマスカス国際空港一帯、首都ダマスカス郊外および南部・南西部農村地帯に集中し、イランやヒズブッラーの拠点や倉庫複数カ所が被害を受けたという。

また、スワイダー24(1月22日付)によると、イスラエル軍の攻撃はスワイダー県にもおよび、兵士2人が死亡、8人が負傷し、病院に搬送されたという。

『ハヤート』(1月22日付)によると、ダマスカス郊外県で攻撃を受けたのは、ジャルマーナー市一帯、ダマスカス国際空港一帯、キスワ市一帯。

その後、シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表はAFP(1月22日付)に対して、爆撃による死者数が21人に達したと発表した。

アブドゥッラフマーン代表によると、21人のうち、外国人はイラン人12人を含む15人にのぼるという。

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この攻撃に関して、イスラエル軍のアヴィハイ・アドライ報道官はツイッターのアカウント(https://twitter.com/avichayadraee)で「イスラエル国防軍は…シリア領内のイランのゴドス軍団の標的複数カ所に打撃を加えた」と発表した

アドライ報道官はまた、ツイッターのアカウントを通じてシリア軍の防空システムを破壊したとする映像を公開した。

Twitter, January 21, 2019

アドライ報道官によると、イランのゴドス軍団の拠点を攻撃していたイスラエル軍戦闘機に対して地対空ミサイルが発射されたことを受けて、防空システムを破壊したという。

また、イスラエル軍のジョナサン・コンリカス報道官(中佐)は記者団に対して「シリアへの夜間爆撃時にロシア軍とのホットラインを使用した…。衝突を回避する仕組みは機能している。昨夜もこの仕組みは通常通り機能した」と述べた。

一方、イスラエルのカッツ諜報大臣は、軍ラジオ局(1月21日付)に対して「我々の政策は変更された。イランに対してあからさまに対決するようになった。必要ならば、この対決を強化する」と述べた。

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外務在外居住者省は国連事務総長と国連安保理議長に宛てて書簡を送り、21日のイスラエルによる越境爆撃を報告、国連安保理決議第350号(1974年)への違反だとしたうえで、シリアの危機と「テロとの戦い」を長引かせようとしていると非難した。

SANA(1月21日付)が伝えた。

AFP, January 21, 2019、January 22, 2019、ANHA, January 21, 2019、AP, January 21, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 21, 2019、al-Hayat, January 22, 2019、al-Ikhbariya al-Suriya, January 21, 2019、Reuters, January 21, 2019、SANA, January 21, 2019、Suwayda 24, January 21, 2019、UPI, January 21, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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