シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構のジャウラーニー指導者が2日前のイドリブ市での爆発事件で重態、トルコ国内の国立病院に搬送され手術を受けるも昏睡状態に?(2019年2月20日)

スプートニク・ニュース(2月20日付)やシリア政府寄りのSNSアカウントは、トルコの医療筋の話として、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構(旧シャームの民のヌスラ戦線)のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者(本名ムハンマド・フサイン・シャルア)が、18日にイドリブ市で発生した連続爆破事件で重傷を負い、トルコのハタイ県アンタキア市にある国立病院に搬送されたと伝えた。

この連続爆破事件は、ジャウラーニー氏が乗った車を狙ったもの。

同医療筋は「爆破による残骸を頭部に受けて、脳挫傷となった男性が病院に搬送され、頭部の外科手術を受けた…。負傷したこの人物はテロリストのアブー・ムハンマド・ジャウラーニーだ…。ジャウラーニーは集中治療室に搬送され、重篤で昏睡状態だ」と語っている。

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なお、イドリブ県およびその周辺の反体制派支配地域(非武装地帯第1ゾーン)で軍事・治安権限を掌握しているシャーム解放機構に自治を委託されているシリア救国内閣(ファウワーズ・ヒラール首班)は19日の声明で、18日のイドリブ市内での連続爆破事件に関して「予備調査は、犯罪者アサド体制の細胞とその協力者たちの指紋を検出した。事件は、解放区の住民の間に恐怖をかき立てようとするものだ」とし、シリア政府の関与を疑っていた。

AFP, February 20, 2019、ANHA, February 20, 2019、AP, February 20, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 20, 2019、al-Hayat, February 21, 2019、Reuters, February 20, 2019、SANA, February 20, 2019、UPI, February 20, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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