2014年4月1日のシリア情勢:シリア政府の動き

クッルナー・シュラカー(4月1日付)は、サフィーラ報道センターの情報として、ラタキア県カサブ町一帯でのシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の進軍を止めるため、アレッポ県サフィーラ市で活動する「いわゆるシャッビーハ」に動員がかけられた、と報じた。

しかし、同報道によると、280人の「シャッビーハ」がカサブ町一帯での戦闘参加を拒否、当局によって逮捕、連行されたという。

また同様の命令拒否は、アレッポ市ナッカーリーン地区の「シャッビーハ」の間でも広まっているほか、ラタキア県で戦闘に参加している「タルトゥースのシャッビーハ」の間で、「自分たちの村を守る」との口実でカサブ町方面への転戦を拒否している者がいるとの情報があるという。

さらにマサーラート・ネット(4月1日付)によると、ダイル・ザウル県に展開しているシリア軍部隊がラタキア県方面に向け撤退を始めたという。

なおこうした報道に関連して、自由シリア軍参謀委員会メンバーのカースィム・サアドッディーン報道官は、アナトリア通信(4月1日付)に対し、シリア軍が数日前から、ダイル・ザウル県、ハサカ県、アレッポ県、イドリブ県、ダマスカス県、ダマスカス郊外県、ダルアー県に展開する各部隊をラタキア県方面に撤退させていると述べた。

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バッシャール・ジャアファリー国連代表大使はRT(4月1日付)に対して、反体制武装集団がダマスカス県ジャウバル区の化学兵器関連施設の襲撃を計画していると非難、国連事務総長、安保理事務総長に襲撃計画に関する情報(反体制武装集団の通信傍受記録)などを報告すると述べた。

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SANA, April 1, 2014

SANA(4月1日付)によると、ヒムス県のカルアト・ヒスン城(クラック・デ・シュヴァリエ)で、ワーディー大学学生らが軍による「テロとの戦い」と治安・安定回復を支持する集会を開き、全長60メートル、幅8メートルのシリア国旗を城壁に掛けた。

AFP, April 1, 2014、AP, April 1, 2014、ARA News, April 1, 2014、Champress, April 1, 2014、al-Hayat, April 2, 2014、Iraqinews.com, April 1, 2014、Kull-na Shuraka’, April 1, 2014、Masaratsyria, April 1, 2014、Naharnet, April 1, 2014、NNA, April 1, 2014、Reuters, April 1, 2014、RT, April 1, 2014、SANA, April 1, 2014、UPI, April 1, 2014などをもとに作成。

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