ロシアの合同連携センター(国外難民と国内避難民の帰還を支援するためのロシア国防省と外務省の合同調整センター)とシリアの国外難民帰還調整委員会が、ヒムス県ジャバル・グラーブ(グラーブ山)村で第3回調整会合を開き、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプの現状および難民の帰国状況について協議した。
会合には、両機関のほか、UNHCR、OCHA、シリア赤新月社の代表が出席、ロシア国防省幹部もテレビ会議システムで参加した。
米国は会合への参加を要請されたが、代表を派遣しなかった。
会議では、米国の占領下にある55キロ地帯で、重武装した反体制武装集団がルクバーン・キャンプの難民の帰国を阻止している実態が改めて批判される一方、シリア政府との協業により、3月23日以降、4,345人がキャンプから帰国したとの成果が発表された。
このうち、2,362人はヒムス県内の一次収容センターに身を寄せているが、それ以外は帰国者自身が選んだ居住地への移動を完了したという。
だが、ルクバーン・キャンプからの難民の帰還は非常に緩やかで、依然として4万人以上(そのうちの80%が女性と子供)が、キャンプで劣悪な環境のもとに置かれ、武装集団の暴力に晒されているという。
会合では、米国に内政干渉を控え、キャンプを支配する武装集団の破壊行為を停止させるよう求めるとともに、国際社会に対しては、シリアに対する西側諸国の経済制裁を解除するよう働きかけることを呼びかけた。
Ministry of Defence of the Russian Federation, April 22, 2019をもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
イドリブ県では、テレグラムの「…
イランを訪問中のバッサーム・サ…