シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県を中心とする反体制派支配地域(緊張緩和地帯第1ゾーン)に対するロシア・シリア軍の攻撃激化を受けて、国連安保理で事態への対応を協議するための非公開会合が開かれた。
会合では、ベルギー、ドイツ、クウェートが、2018年9月にロシアとトルコが交わした非武装地帯設置合意を遵守し、即時戦闘停止を求める決議(報道向け声明)案を提出、ベルギー、ドイツ、クウェートのほか、米国、英国、赤道ギニア、ポーランド、コートジボワール、ペルー、ドミニク、フランスが支持を表明、民間人に犠牲者が出ていることに非難の意を表明するとともに、15万人とも言われる国内避難民の発生や、病院や学校などの市民インフラへの被害に警鐘を鳴らした。
だが、ロシア、中国、南アフリカ、インドネシアは支持を表明せず、廃案となった。
ロシアのヴラジーミル・サフロンコフ国連次席大使は会合後に記者団に対して、「我々はイドリブ県の事実を歪めようとする…報道向け声明の採択を阻止した…。西側諸国はヌスラ戦線(シャーム解放機構)に属するさまざまな名前を冠した武装集団がイドリブで活動している事実を認めるべきだ」と述べた。
AFP, May 10, 2019、ANHA, May 10, 2019、AP, May 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 10, 2019、al-Hayat, May 11, 2019、Reuters, May 10, 2019、SANA, May 10, 2019、UPI, May 10, 2019などをもとに作成。
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