シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯第1ゾーンでは、シリア・ロシア軍が攻撃を激化させてから21日目となる5月20日、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団の戦闘は続いたが、シリア・ロシア軍は爆撃を中断、シリア軍による砲撃も限定的なものに留まった。
シリア人権監視団によると、4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より18人(民間人7人、反体制武装集団戦闘員7人、シリア軍兵士4人)増えて510人となった。
うち、180人が民間人(女性41人、子供38人を含む)、330人がシリア軍兵士および反体制武装集団戦闘員。
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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍および親政権民兵とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団がカッバーナ村一帯で交戦した。
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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍および親政権民兵とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団がサフル丘、カラ・ジュルン村、マイダーン・ガザール村、カフルヌブーダ町、ハマーミーヤート村で交戦した。
シリア軍はまた、ラターミナ町、サイヤード村、カフルズィーター市、アルバイーン村に対して砲撃を行った。
一方、SANA(5月20日付)によると、シリア軍がハマーミーヤート村一帯でシャーム解放機構と交戦し、複数の戦闘員を殺傷した。
シリア軍はまた、アルバイーン村、ザカート村、ハスラーヤー村、ラターミナ町にある反体制武装集団の拠点を砲撃した。
他方、ドゥラル・シャーミーヤ(5月20日付)によると、シャーム解放機構がハマーミーヤート村の入口に設置されているシリア軍の拠点複数カ所を攻撃し、兵士9人を殺害した。
また、国民解放戦線は、ブワイダ村一帯に進軍しようとした第5軍団を撃退したと発表した。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍および親政権民兵とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団がカッサービーヤ村、トゥラムラー村、フライフィル村、フバイト村、カフル・ウワイド村、アミーカ村、バアルブー村で交戦した。
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アレッポ県では、ANHA(5月20日付)によると、シャーム解放機構がイフタール直前にアレッポ市を砲撃、砲弾11発がハーリディーヤ地区に着弾し、住民多数が負傷した。
砲弾はまた、ナイル通り地区などにも着弾した。
一方、アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍および親政権民兵とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団がアレッポ市ラーシディーン地区で交戦した。
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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を8件(ラタキア県7件、ハマー県1件)確認したと発表した。
トルコ側の監視チームは停戦違反を5件(ハマー県2件、アレッポ県2件、イドリブ県1件)確認した。
AFP, May 20, 2019、ANHA, May 20, 2019、AP, May 20, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 20, 2019、al-Hayat, May 21, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 20, 2019、Reuters, May 20, 2019、SANA, May 20, 2019、SOHR, May 21, 2019、UPI, May 20, 2019などをもとに作成。
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