シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯第1ゾーンでは、シリア・ロシア軍が攻撃を激化させてから26日目となる5月25日も、シリア・ロシア軍が爆撃を実施、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が激しく交戦した。
シリア人権監視団によると、4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より21人(民間人9人、兵士・反体制武装集団戦闘員12人)増えて720人となった。
うち、224人が民間人(女性43人、子供46人を含む)、496人がシリア軍兵士(232人)および反体制武装集団戦闘員(264人)。
シリア軍戦闘機による爆撃回数は93回、投下した「樽爆弾」の数は102発を記録した。
また、シリア軍地上部隊が発射した砲弾は550発以上にのぼった。
ロシア軍による爆撃は確認されなかった。
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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機で、カフルズィーター市に18回、ラターミナ町、カフルヌブーダ町にそれぞれ3回、サイヤード村、ムーリク市にそれぞれ2回の爆撃を実施する一方、ヘリコプターでカフルヌブーダ町に「樽爆弾」22発を投下した。
シリア軍はまた地上部隊が、ガーブ平原のタマース村一帯を砲撃した。
一方、SANA(5月25日付)によると、反体制武装集団がシリア政府支配下のスカイラビーヤ市の住宅街を砲撃した。
これに対し、シリア軍はラターミナ町、カフルズィーター市にあるシャーム解放機構の拠点を砲撃した。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でフバイト村に13回、ハーン・シャイフーン市およびその一帯に12回、バーラ村に5回、イドリブ市に4回、トゥラムラー村に4回、カンスフラ村およびその一帯で4回、ヒーシュ村、カフルナブル市、アービディーン村、マアッラト・ハルマ村にそれぞれ3回、ジャバーラー村、アルマナーヤー村、イフスィム町、ハーッス村、バーティンタ村、カフル・ウワイド村にそれぞれ2回の爆撃を実施する一方、ヘリコプターでフバイト村に「樽爆弾」41発、タッルアース村に5発、ラカーヤー村に4発、アービディーン村に4発、ラターミナ町、マダーヤー村、ダービヤ村、カッサービーヤ村、ハーン・シャイフーン市一帯、ウライニバ村、カフルサジュナ村、シャイフ・ダーミス村、マガッル・ヒンタ村、ハーッス村にそれぞれ2発を投下した。
シリア軍はまた地上部隊が、シャフシャブー山一帯を砲撃した。
一方、SANA(5月25日付)によると、シリア軍がフバイト村にあるシャーム解放機構の拠点を砲撃した。
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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がヘリコプターでカッバーナ村一帯に「樽爆弾」5発を投下した。
シリア軍はまた地上部隊が、カッバーナ村一帯を砲撃した。
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アレッポ県では、シリア軍はまた地上部隊が県西部郊外を砲撃した。
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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を14件(ハマー県3件、ラタキア県11件)確認したと発表した。
トルコ側の監視チームは停戦違反を6件(アレッポ県1件、ハマー県5件)確認した。
AFP, May 25, 2019、ANHA, May 25, 2019、AP, May 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 25, 2019、al-Hayat, May 26, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 25, 2019、Reuters, May 25, 2019、SANA, May 25, 2019、SOHR, May 25, 2019、UPI, May 25, 2019などをもとに作成。
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