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反体制活動家は、フェイスブックの「シリア革命2011」などで、17日を「シャイフ・サーリフ・アリーの金曜日」と名付け、反体制デモを呼びかけた。
サーリフ・アリー、「第1次シリア革命」(反仏独立闘争)の指導者の名前。
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アナトリア通信(6月16日付)は、シリア軍の中佐1人を含む離反兵5人がトルコに逃れてきた、と報じた。
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カーミシュリー・アラブ革命自由人運動を名乗る集団が声明を出し、反体制デモへの支持を表明した。
また声明では、2004年3月の「カーミシュリーの春」の首謀者が、アラブ系のタイイ部族のムハンマド・ファーリス氏、アブドゥルマスィーフ・カルヤーキス・アブー・ディーマー氏だったとしたうえで、クルド系住民に対して正式に謝罪すると付言、アラブ系部族とクルド人の連帯を求めた。
アサド大統領のいとこでビジネスマンのラーミー・マフルーフ氏は記者団を前に「慈善開発事業に専念するための…一連の措置」を実施すると発表した。
マフルーフ氏は「私はシリアや国民に負担をかけたくないし、大統領にも今後は負担をかけない」と述べ、「個人的な利益をもたらすようないかなる新規事業にも参入せず、慈善・開発・人道事業に専念する」と明言した。
マフルーフ氏はまた「陰謀者たちは潜入し、虚偽の情報を発信することで大統領閣下を貶めようとしているが、これらの情報には根拠がない。彼らがこれらの情報を利用する唯一の目的は、この国(シリア)とその指導部を貶め、各地に混乱をもたらすことにある」と強調した。
そのうえで、「我々が持っているシリアテル携帯会社の株式の一部を低所得者層のために可能な限り広範に株式公開し、販売価格の一部の融資を充て、彼らに株式を取得する機会を与える」と表明した。
さらに「ラーミー・マフルーフは、シリアテル株式利益の約40%をダルアー(南部)からカーミシュリー(東部)にいたる地域で(支援を)必要としている階層を対象とした福祉、人道、開発事業に充てる」と付言、「ブスターン慈善協会」の活動を活動するなどして慈善事業を支援していくと述べた。
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SANA(6月16日付)のよると、タルトゥース市コルニーシュ地区で、国民統合と治安・安定回復を支持するデモが実施され、周辺地域の住民数十万人が参加した。
イドリブ県では、『ハヤート』(6月17日付)によると、軍の戦車が反体制抗議行動沈静化をめざしてハーン・シャイフーン市に突入した。
また反体制活動家によると、治安部隊がザーウィヤ山を包囲し、マアッラト・ヌウマーン市に突入した。
また人権活動家のムスタファー・ウースー氏がAFP(6月16日付)に述べたところによると、治安部隊はジスル・シュグール市、マアッラト・ヌウマーン市などで数百人を逮捕、また軍による発砲があったという。
シリア・トルコ国境の複数の消息筋によると、シリア軍がジスル・シュグール市近郊の村々(ジャーヌーディーヤ町など)を早朝攻撃、これを受け数十人が対トルコ国境に向かって避難した。
なお、シリア人権監視団によると、イドリブ県住民は、トルコ領内だけでなく、アースィー川が流れるガーブ渓谷に向かってハマー県、ヒムス県にも避難しているという。
これに関して、SANA(6月16日付)は、軍がハーン・シャイフーン市、マアッラト・ヌウマーン市近郊に展開し、アレッポ市とハマー市を結ぶ国際幹線道路を閉鎖しようとした武装テロ集団を排除、同地の治安と安定を回復したと報じた。
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AFP(6月15日付)によると、イドリブ県ジスル・シュグール市郊外の対トルコ国境地帯の村々をシリア軍が攻撃した。
避難民数十人がトルコ領内に入ろうとするのを阻止するための攻撃だったという。
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ロイター通信(6月16日付)は、西側外交筋の話として、「当局はダマスカス郊外から治安部隊のほとんどを撤退させ」、抗議行動が続く北部と南部に(再)展開していると伝えた。
トルコのアフメト・ダウトオール外務大臣は、トルコがシリア・トルコ国境地域に避難しているシリア人数千人への人道支援を決定したと発表するとともに、アサド政権に改めて「緊急改革のための行動を開始する」よう呼びかけた。
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米国務省はバラク・オバマ政権が「シリア内外で政策遂行をめざす人々とのさらなる接触を行う」と発表した。
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国連の潘基文事務総長はアサド大統領と電話会談し、「国民殺戮の停止」と対話開始を求めるとともに、シリア情勢について「協調的に」話し合うとの姿勢を示した
AFP, June 16, 2011、Akhbar al-Sharq, June 16, 2011、al-Hayat, June 17, 2011、Kull-na Shuraka’, June 16, 2011、June 17, 2011、Naharnet, June 16, 2011、Reuters, June 16, 2011、SANA, June 16, 2011などをもとに作成。
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イドリブ県では、テレグラムの「…
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