シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が攻撃を激化させてから43日目となる6月12日も、シリア・ロシア軍が爆撃を実施、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が交戦した。
シリア人権監視団によると、4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より7人(民間人7人、シリア軍兵士0人、反体制武装集団戦闘員0人)増えて1,515人となった。
うち、399人が民間人(女性84人、子供96人を含む)、507人がシリア軍兵士、609人が反体制武装集団戦闘員。
シリア軍戦闘機による爆撃回数は33回以上を、投下した「樽爆弾」の数は68発以上を記録、ロシア軍戦闘機も4回の爆撃を実施した。
また、シリア軍地上部隊による砲撃は450発以上におよんだ。
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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でカフルズィーター市、ラターミナ町、ザカート村、ハスラーヤー村、アルバイーン村に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでハスラーヤー村、サイヤード村、ラターミナ町、カフルズィーター市に「樽爆弾」を投下した。
またシリア軍は地上部隊がムーリク市、カフルズィーター市、サイヤード村を砲撃した。
ロシア軍もカフルズィーター市、ジャビーン村を爆撃した。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でハーン・シャイフーン市などに対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでフバイト村、トゥラムラー村、ハーン・シャフーン市、スフーフン村に「樽爆弾」を投下した。
またシリア軍は地上部隊がシャフシャブー山、タマーニア町、スカイク村、マアッラト・ハルマ村、ハーン・シャイフーン市、カフルナブル市を砲撃した。
一方、SANA(6月12日付)によると、シリア軍がフバイト村一帯、トゥラムラー村にあるシャーム解放機構の拠点、兵站路に対して砲撃を行った。
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アブー・アマーラ特殊任務中隊は声明を出し、ラタキア県のマールーニーヤート村近郊で11日に特殊作戦を実施、第99機甲中隊司令部を爆破したと発表、その映像を公開した。
特殊作戦は6月8日にシリア軍によるアブドゥルバースィト・サールート氏殺害への報復だという。
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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を11件(アレッポ県2件、ラタキア県9件)確認したと発表した。
トルコ側の監視チームは停戦違反を5件(イドリブ県1件、アレッポ県2件、ハマー県2件)確認した。
AFP, June 12, 2019、ANHA, June 12, 2019、AP, June 12, 2019、al-Durar al-Shamiya, June 12, 2019、al-Hayat, June 13, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 12, 2019、Reuters, June 12, 2019、SANA, June 12, 2019、SOHR, June 12, 2019、UPI, June 12, 2019などをもとに作成。
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