シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が攻撃を激化させてから52日目となる6月21日、シリア・ロシア軍は爆撃を実施、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が交戦した。
シリア人権監視団によると、4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より19人(民間人12人、シリア軍兵士5人、反体制武装集団戦闘員2人)増えて1,883人となった。
うち、497人が民間人(女性100人、子供121人を含む)、611人がシリア軍兵士、775人が反体制武装集団戦闘員。
シリア軍戦闘機による爆撃回数は46回を記録、ロシア軍も35回の爆撃を行った。
またシリア軍地上部隊による砲撃は430発以上におよんだ。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でフバイト村、ヒーシュ村、マダーヤー村、マストゥーマ村、アルバイーン山、マアッルバリート村、サルミーン市一帯、ラカーヤー村、ナイラブ村一帯、ハーン・シャイフーン市、シャイフ・ムスタファー村に対して爆撃を実施、地上部隊が県南部の戦闘地域を砲撃した。
一方、SANA(6月22日付)によると、シリア軍はマストゥーマ村、アルバイーン山一帯からアリーハー市方面に移動中のシャーム解放機構の車列を攻撃した。
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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でジャビーン村、タッル・ミルフ村、カフルズィーター市、アルバイーン村、ザカート村、ラトミーン村、ハスラーヤー村、ラターミナ町に対して爆撃を実施、地上部隊が県北部、北西部の戦闘地域を砲撃した。
この攻撃により、カフルズィーター市では女性1人が死亡した。
ロシア軍もザクーム村、ザカート村、カフルズィーター市、ハスラーヤー村、ラターミナ町、タッル・ミルフ村、ジャビーン村を爆撃した。
これに対して、反体制武装集団も県北部、北西部のシリア軍拠点に対して砲撃を行った。
一方、SANA(6月21日付)によるとシリア軍がカフルズィーター市、ラターミナ町一帯にあるシャーム解放機構の拠点を重点的に砲撃した。
シリア軍はまた、シャイフ・ハディード村、ジャルニーヤ村に対するシャーム解放機構の砲撃に応戦した。
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アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(6月21日付)によると、シリア軍がアレッポ市西部郊外のムハンディスィーン地区を砲撃し、女児1人を含む民間人4人が死亡した。
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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を13件(イドリブ県1件、ラタキア県11件、ハマー県1件)確認したと発表した。
トルコ側の監視チームは停戦違反を13件(イドリブ県4件、ラタキア県8件、ハマー県1件)確認した。
AFP, June 21, 2019、ANHA, June 21, 2019、AP, June 21, 2019、al-Durar al-Shamiya, June 21, 2019、al-Hayat, June 22, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 21, 2019、Reuters, June 21, 2019、SANA, June 21, 2019、SOHR, June 21, 2019、UPI, June 21, 2019などをもとに作成。
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