ハマー県、イドリブ県でシリア軍と「必勝」作戦司令室(シャーム解放機構、国民解放戦線、イッザ軍など)の激戦が続き多数が死傷、シリア軍戦闘機が被弾(2019年6月28日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が攻撃を激化させてから58日目となる6月28日、シリア軍は爆撃を継続、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が交戦した。

シリア人権監視団によると、4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より106人(民間人0人、シリア軍兵士59人、反体制武装集団戦闘員47人)増えて2,070人となった。

うち、532人が民間人(女性105人、子供132人を含む)、701人がシリア軍兵士、837人が反体制武装集団戦闘員。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は220回を記録した。

またシリア・ロシア両軍の地上部隊による砲撃は1,100発におよんだ。

ロシア軍の爆撃は確認されなかった。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、県北部のジャビーン村、タッル・ミルフ村一帯で、シリア軍とシャーム解放機構、国民解放戦線、イッザ軍などからなる反体制武装集団が激しく交戦、双方に多数の死者が出た。

シリア軍は同地に対して激しい爆撃を加える一方、シリア・ロシア両軍地上部隊は同地に加え、カフルズィーター市、ラターミナ町、ハスラーヤー村、ザカート村、アルバイーン村、ブワイダ村、アブー・ライーダ村を砲撃した。

一方、SANA(6月28日付)によると、シリア軍がジャビーン村一帯、タッル・ミルフ村一帯、ラターミナ町一帯、ザカート村一帯、ハスラーヤー村一帯、アブー・ライーダ村一帯にあるシャーム解放機構の拠点を砲撃した。

これに対して、ANHA(6月28日付)によると、反体制武装集団もカブル・フィッダ村一帯のシリア軍拠点を数十回にわたり砲撃した。

また、「必勝」作戦司令室の軍事筋は、ドゥラル・シャーミーヤ(6月28日付)に対して、同作戦司令室の防空部隊が、シリア軍のL-39戦闘機を地対空ミサイルで攻撃し、損害を与えたことを明らかにした。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でカフルナブル市に対して爆撃を実施し、民間人5人が負傷した。

一方、シャーム解放機構の支配下にあるイドリブ市では、中心街に位置するフルカーン・モスク近くで爆弾が爆発し、1人が死亡、1人が負傷した。

また、サラーキブ市でも国民解放戦線の車輌に仕掛けられていた爆弾が爆発し、1人が負傷した。

さらに、タフタナーズ市では、自由人軍の司令官の車輌に仕掛けられていた爆弾が爆発し、複数人が負傷した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、カフルナワーン町でシャーム解放機構の車輌に仕掛けられていた爆弾が爆発し、戦闘員5人が負傷した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を8件(アレッポ県2件、ラタキア県4件、ハマー県1件、イドリブ県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を12件(イドリブ県1件、ハマー県11件)確認した。

AFP, June 28, 2019、ANHA, June 28, 2019、AP, June 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, June 28, 2019、al-Hayat, June 29, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 28, 2019、Reuters, June 28, 2019、SANA, June 28, 2019、SOHR, June 28, 2019、UPI, June 28, 2019などをもとに作成。

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