シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が攻撃を激化させてから71日目となる7月11日、シリア・ロシア軍は爆撃を継続、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が交戦した。
シリア人権監視団によると、4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より75人(民間人10人、シリア軍兵士34人、反体制武装集団戦闘員31人)増えて2,419人となった。
うち、616人が民間人(女性124人、子供156人を含む)、864人がシリア軍兵士、939人が反体制武装集団戦闘員。
シリア軍戦闘機による爆撃回数は92回を記録、ヘリコプターが「樽爆弾」64発を投下、ロシア軍も69回の爆撃を行った。
またシリア軍の地上部隊による砲撃は1,280発におよんだ。
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ハマー県では、シリア人権監視団によると、県北部のハマーミーヤート村とハマーミーヤート丘一帯でシリア軍、親政権民兵と反体制武装集団が激しく交戦、シリア軍は前日に喪失した同地の大部分を再び奪還した。
同監視団によると、シリア軍は戦闘機でハマーミーヤート村一帯、ジャビーン村一帯、カフルズィーター市、アルバイーン村に対する爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでハマーミーヤート村一帯、ザカート村、アルバイーン村、カフルズィーター市に「樽爆弾」を投下した。
また地上部隊がハマーミーヤート村一帯などを砲撃した。
ロシア軍もラターミナ町、アルバイーン村、ズィヤーラ町、サルマーニーヤ村、ハマーミーヤート村一帯を爆撃した。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でハーン・シャイフーン市、ジスル・シュグール市、クファイル村に対して爆撃を実施した。
ロシア軍もハーン・シャイフーン市を爆撃した。
ドゥラル・シャーミーヤ(7月11日付)によると、ジスル・シュグール市へのシリア軍の爆撃で民間人5人が死亡、8人が負傷した。
また、ハーン・シャイフーン市に対するロシア軍の爆撃で、ホワイト・ヘルメットの拠点が破壊された。
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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍がカッバーナ村一帯、ズワイカート丘、シリアテル丘、フドル丘を爆撃した。
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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を3件(ラタキア県1件、アレッポ県1件、ハマー県1件)確認したと発表した。
トルコ側の監視チームは停戦違反を6件(ハマー県5件、イドリブ県1件)確認した。
AFP, July 11, 2019、ANHA, July 11, 2019、AP, July 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 11, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, July 11, 2019、Reuters, July 11, 2019、SANA, July 11, 2019、SOHR, July 11, 2019、UPI, July 11, 2019などをもとに作成。
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